以前は間違っているとされていたのに、変わってきた「敷居が高い」の意味

文化庁が行った調査によると「敷居が高い」の意味は、平成20年度と比べ、令和元年度には、本来の意味である「相手に不義理などをしてしまい、行きにくい」を正しいと思う人が10%以上も減少! 本来の意味ではない「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」だと答えた人が半数以上になりました。

多くの人の受け取り方が変わってきたからでしょうか。
近年、辞書では本来の意味とは異なる「高級すぎたり、上品すぎたりして、入りにくい」も、間違いではないと記載するものも出てきました。

 


また、高級だったり格が高かったり思えて、その家・店に入りにくい。敷居がまたげない。
(広辞苑 第七版/岩波書店 より引用)

〔近年、俗に値段や格式の高い店のことなどについていう場合もある〕
(新明解国語辞典 第八版/三省堂 より引用)


とはいえ、新明解国語辞典 第八版では、「近年、俗に」の注釈があるので、まだ本来の意味で使ったほうが無難でしょう。

構成・文/高橋香奈子

 

「敷居が高い」は、高級なお店に使う言葉?【間違って使われやすい日本語】_img4
 

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