今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがもうネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。

今回は、ファッションの知識や雑学などをX(旧Twitter)で日々発信し続ける「リサ| fashion creator」さんにインタビューしました。
リサさんは、現在は総合アパレル専門商社プランニングルームに勤めていて、デザインとパターンを手掛けているそうです。

 


「日本の技術は宝」日本製ボタンのポストに多くの反響が


――ファッションの知識や雑学について、X(旧Twitter)でポスト(投稿)し始めたきっかけは何だったのでしょうか。

リサさん:アパレル専門商社で会社員として働きながら培った自分の技術や知識が何か皆様のためになればと思って始めたのがきっかけです。
最初、Instagram、X(旧Twitter)どっちでやるかっていうのを悩んでいたのですが、右も左もわからない状態でやり始めたら、ファッションの知識や雑学を発信している私のような人ってどちらにも いないんだなとわかりました。

 

――ファッション関連の情報というと、コーディネートのような画像メインでInstagramで発信されてる方が多いんですよね。リサさんのように、縫製についてなど洋服に関する解説的な内容をされている方が少ないなと感じます。

リサさん:Instagramでも解説的な内容ってあまりしている方がいないですね。特に、解説になると文章が肝になるかと思うので、そういう意味では、X(旧Twitter)がすごく合っているのかなっていうのは感じています。

――これまでに一番反響があったポストはどんなものでしたか。

リサさん:ボタンについてのポストです。総合アパレル専門商社に勤めている中でボタンについて普段感じていることをポストしてみたら今までで1番多く、6000人くらいフォロワーさんが増えたんです。


その次に反響があったのは、マフラーの巻き方についてですね。


最初は技術的なことをたくさん発信していたんですけれど、 それだとあまり反響がなかったんです。なので、ごく一部のマニア向けではなくて、誰でも分かりやすい内容を一年前の9月から発信していくようにしました。

――このボタンのポストも「自分の持ってる服ってどっちだろう」ってその場で洋服をすぐ確認したくなるようなわかりやすい内容ですよね。

リサさん:そうですね。どんな人にでもわかりやすい内容を発信したほうが受けるのかなと思っています。
Xを始めてみて、私自身も他のアパレルの方や工場の方のアカウントを結構見ているんですけど、実際に縫製をされてる方や技術の発信をされてる方が多くて。そういう方とのつながりができたのも楽しいです。
今まで知り合えなかったような工場さんとつながりが持てたりとか、向こうもこちらの仕事に協力してくださったりとかして、交流が広がったのは技術者の方が多くいるXだからこそかなと思っています。 Instagramだとインフルエンサーやコーデを発信されている方が多いので。

Xで繋がった工場さんとは、本業の方で依頼させていただいたりしています。日本の工場さんは、すごく技術力も高く頑張っているのに、数が少なくなってきているので、少しでも手助けできたらいいのかなと思っています。

――情報発信以外にも、つながりが持てたというのは、Xを続けていることによる副産物ですね。着心地の良い服のポイントを多く発信されていますが、服を体に沿わせるポイントとして、どのような部分があるのでしょうか。


リサさん:パターンを作る時、平面パターンと、立体的に作るドレーピングっていう方法があるんですけども、 私はドレーピングから入るんですね。人体マネキンにシーチングという布を被せて、 それをデザインしながら、形を作っていくんですけれども、することによって、立体的に作ることができます。平面CAD(図面の作成ツール)だけで作る方もかなりいるんですね。平面だけで考えて作るのは難しいと思います。だから、なんでしょうって、 CADが動かせればできるわけではなく、着心地がいいものというのはドレーピングのバランスを目で見極める力なのかなって思います。


――肩甲骨周りのドレーピングの分量についてのポストがありましたが、それ以外に着心地の良い服を選ぶ時に注目した方がいい部分っていうのはありますか。


リサさん:デザインによりけりなんですが、女性の場合にはバストの部分ですね。そこのダーツがあるかどうかというところが1番ポイントですね。平面的なパターンっていうのは、体にフィットしないので着心地が悪いです。

 
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