伝説のモデル・山口小夜子を作った日々のルーティン。ごはんとみそ汁の朝食のほかに、欠かさなかった「もう1つのもの」とは_img0
 

就寝前の体操で、肌のたるみを防ぎ正しい姿勢をキープ

私はどちらかというとすぐやせるタイプなので、常に食べるように気をつけていなければなりません。ですから私にとっての体操は、プロポーションを保つためというよりも、筋肉の調子を整え、肌のたるみを防ぎ、正しい姿勢を保つためのものです。

眠る前のほんの十分か十五分。首を前後左右に倒したり回したりします。それから腕を回したり上に思いきり伸ばしたりして、その日の緊張をときほぐします。次に簡単なヨガをいくつか、スキのポーズやラクダのポーズ、弓そりのポーズなどを少し。その他腹筋や柔軟体操などの中から、自分の体の調子に合わせてやっています。

私の体は、異常じゃないかしらと思うくらい柔らかく、特に柔軟体操をしなくても、立ったまま楽に床に手がつきますし、足も自由に上がります。でもこの簡単な体操をしているほうが調子がよく、体が軽くなってぐっすりと眠ることができるようです。(小夜子の魅力学 1983年3月13日)

 

ストイックなルールは作らない。大切なのは常にポジティブでいること


体型を維持するために、ストイックな食生活を送っているのでしょう、といわれますが、大層なことはしていません。ほんの少しのセルフコントロールだけ。一回の食事で食べ過ぎたと思ったら、次の日はセーブするとか、チョコレートの最後のひとかけらをやめてこんにゃくゼリーにするとか、コーヒーの代わりに水を飲むとか。自分の経験を生かして組み合わせたエクササイズが日課でもあります。全身の細胞の活動が停滞しないよう、心がけているんです。(家庭画報 2000年3月号)

お肉は食べないけど、焼肉屋さんは好きですよ。辛いスープとかは大好きだから。お肉や魚よりも野菜とかお豆腐が好きなんです。(メンズクラブ 2001年5月号)

それほど変わっていないとしたら、野菜と大豆以外、あまり食べないからかもしれません。大事なのは、常にポジティブでいること。もちろん、そうするには努力がいると思います。心の中の消しゴムでネガティブなことを消していかなくてはいけないから。(クロワッサン 2005年12月25日号)
 

イベント情報1)山口小夜子『この三日月の夜に』展
新刊『この三日月の夜に』の発売を記念した展覧会が開催決定!

会期:2024年7月2日(火)〜7月7日(日)
開場時間:11:00〜20:00
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F) 
東京都港区南青山 5-6-23 1F
入場料:無料
主催:株式会社 講談社
イベント情報2)
横須賀功光個展 「小夜子」

1984年に資生堂で発表された「小夜子」シリーズを展示。各イメージ、それぞれ1点のみ現存するヴィンデージプリントで観ることが出来る貴重な機会をぜひ。

会期:2024年6月13日(木)〜7月27日(土)
開場時間:11:00〜19:00(火曜〜土曜 、土曜は13:00〜14:00クローズ)
休廊日:日曜、月曜、祝日
会場:Akio Nagasawa Gallery Ginza
東京都中央区銀座4-9-5 銀昭ビル6F

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<書籍紹介>
『この三日月の夜に』

山口小夜子・著 1870円(税込み) 講談社・刊

伝説のモデル・山口小夜子が生前に残したインタビューでの言葉を再編集。横須賀功光氏の残した圧倒的に美しい写真とともにつむぐ、唯一無二の一冊。

 

【目次】
1 港の見える丘から
2 黒髪、おかっぱのモデル
3 東洋の神秘と言われて
4 主役は服だから――「着る」という仕事
5 ふだん着のパリ
6 小夜子の魅力学・美容と健康
7 本、映画、舞台
8 生涯この道で
9 心が身体を着ている
10 自分を無にして
11 日本の美と着物
12 自由に、私らしく


撮影:横須賀功光
 

前編「伝説のモデル・山口小夜子の美容論「日本人は目が細いのが欠点と思いがちだけれど、それは欠点ではなく特徴だと思うのです」【前編】」>>

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