質問
本当の年齢がばれてはずかしい
高尾先生の回答
同じ年齢でも人それぞれ。年齢はただの数字にすぎません
46歳で小学生のお子さんということですので、出産は30代後半から40歳くらいと考えると、今では少なくない年代だと思います。周りにいる方が若いのかもしれませんが、ぜんぜん気にしなくていいような気がします。また、このご時世、新聞記事に年齢を書かないという選択肢があっていいとも思います。
ただ同じ年齢であっても、人によってかなりの幅があるのが実際のところ。体力的にも知的な面でも社会的にも、人によっていろいろな状況があっておかしくない時代です。年齢はただの数字にすぎない、これが基本的なスタンスだと私は思っています。
周りのママ友の皆さんからは、ちょっと上の頼れるお姉さんでいられるといいですね。開き直って、体力的につらいときは助けてもらうというのもありだと思いますよ。
46歳ということですが、これがもし70代となると、もっと幅があります。病気をおもちでしょっちゅう病院に通われている方や病院に行くのも無理で家から出られない方もいらっしゃれば、マラソンを完走するような元気な方もいらっしゃいます。
1980年代から1990年代の70代であれば、そんなに大差はありませんでした。価値観や情報の格差がそれほどなかったからでしょう。でも今は健康に関する情報や取り組む方法がたくさんありますし、どんなふうに過ごすかでどんな70代になるか、大きく変わってくる時代です。
46歳の今よりこれから先の方が差は大きくなっていくということを頭のどこかに置いて、これから自分に対して自分でなにができるか、こちらを大切にしていただきたいです。
高尾美穂(たかお・みほ)さん
医学博士・産婦人科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。イーク表参道副院長。ヨガ指導者。婦人科の診療を通して、女性の健康を支え、女性のライフステージに応じた治療法を提示し、選択をサポートしている。テレビや雑誌などメディアへの出演、講演会、SNSでの発信のほか、2020年4月より音声配信アプリstand.fmで『高尾美穂からのリアルボイス』を配信。体の悩みから人間関係や生き方・働き方にまつわる人生相談まで、リスナーからのさまざまな悩みに回答し、再生回数1300万回を超える人気番組となっている。著書に『心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには』(日経BP)、『オトナ女子をラクにする 心とからだの本』(扶桑社)、『人生たいていのことはどうにかなる』(扶桑社)、『教えて美穂先生! 50歳からのこころとからだ』(ビジネス社)など。
『こうしたらきっとうまくいく 心がフワッと軽くなる82のヒント』
著者:高尾美穂 扶桑社 1650円(税込)
NHK「あさイチ」への出演でもおなじみの産婦人科医・高尾美穂先生が、仕事、人間関係、家族、子育て、更年期など、女性たちから寄せられた多岐にわたる質問に答えます。ほんのちょっとだけ視野を広げることでモヤモヤを解消し、人生を一歩前に進めるためのヒントを伝えます。
写真/Shutterstock
構成/金澤英恵
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