「職場いじめ」はどんな人でも被害者になる可能性が

 

働く女性、特に組織のなかで働いている女性の多くは、結婚、出産、子育て、そして肉親の介護などをあらかじめ想定し、仕事が一時的に中断されても継続できるようなキャリアプランを立てていると思いますが、それ以外の要因でキャリアがストップすることを想定したことはあるでしょうか?

例えば、上司や同僚からのいわれなき「いじめ」。仕事は指示通りに通りちゃんとこなすし、仕事仲間に嫌われないよう常日頃から言動に気を付けているからといって安心はできません。ある日突然いじめられる側となり、休職や退職に追い込まれてしまうのが現代の「職場いじめ」の特徴なのです。

 

ではなぜ職場でいじめが起き、良識も分別もあるいい大人がいじめを行ってしまうのか? その根本的な原因を探り、いじめ被害に遭ったときに取るべき行動を提示してくれるのが、ハラスメント対策専門家として年間約5000件の労働相談に関わっている坂倉昇平さんの著書『大人のいじめ』です。

今回は、職場いじめが生まれる構造的問題について言及した部分を本書から抜粋しつつ、現代女性が受けているいじめの特徴について坂倉さん本人に直接お聞きしました。