作家・ライターとして、多くの20代~40代の男女に「現代の男女が抱える問題」について取材をしてきた山本理沙。その赤裸々な声は、まさに「現実は小説より奇なり」。社会も価値観も変化していく現代で、結婚や男女関係についての悩みは非常に多いようです。
今回お話を伺ったのは、結婚間近だった最愛の彼がX(旧Twitter)で「ハイスペ女子攻略法」を説いている、いわば「ナンパ師」のような男性だったという恵那さん(35歳・美容外科医)。noteでもそのノウハウを売り捌いていたという彼は、SNSに多くの女性と関係を持った武勇伝を大量に投稿しており、まるで別人格の裏の顔が存在したのです……。
恵那さん(仮名)35歳
職業:美容外科医
家族構成:独身
まるで「ビューネ君」だった婚約者。なのに…
くっきり二重の丸い瞳、小さな顔と完璧なフェイスラインに、透明感のある美しい肌。「仕事柄いろいろやってるので」とは言うものの、都心の美容外科の院長という肩書にしては、あまりにも若々しく美少女という印象の強い恵那さん。
パワフルで強い存在感と誠実さも醸し出している彼女が、いわば詐欺のような被害に遭ってしまったのは不思議でなりませんが、その華やかさと人の良さが元婚約者のような男性の標的となってしまったのでしょうか。
「騙されたとわかるまでは、本当に、本気で、彼は人生で一番愛していた人でした。これまでいろいろと頑張って必死に生きてきたから、彼と出会えたのはきっと神様のご褒美。私は幸せになれるし、彼のことも幸せにすると信じていました。
結婚したらすぐに子どもも作る予定で、クリニックにも報告し、幸せな人生像を描いているところからの、まさかのドン底に突き落とされ……。あれから半年ほど経ち気持ちはだいぶ回復しましたが、あれは本当に現実だったのかな? と今でも胸が痛むことがあります」
恵那さんのように真面目に誠実に日々を過ごしていても、まさに事故のような出来事に見舞われる。一寸先は闇だったりバラ色だったり、人生は何が起こるがわかりません。
「彼はカッコ良くて優しい、育ちも学歴も良い商社マンでした。ビューネ君ってわかります? メナードのCMで話題になった、女性の気持ちにとことん寄り添ってくれる幻の男性。まさに彼はあんな感じだったんです。完璧な私だけの王子様。でも、そんなの現実にはありえなかったんですね」
常にお姫様扱いで褒めてくれる、話を真剣に聞いてくれる、味方でいてくれる。そのとき彼女が欲しい言葉をくれる……。さらに長身で整った甘い顔立ちをしていたという元婚約者。美容外科の院長として多忙な日々を送る中、恵那さんはすっかり彼に心を許していました。
しかしながら、その過程は彼が「モテ」を研究し尽くしたテクニックによるものだったのです。その出会いから、彼の本性が発覚するまでを詳しく伺います。
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