キャメロンの女優復帰は今の時代だから、成立した


つまり、キャメロンが復帰できたのは、今この時代だからである気もします。年齢観も大きく変わり、もはや50代が主役という時代、あれほどの才能の持ち主だけに、もったいないという意見の方が圧倒的だから。本人もまた、封じ込めたはずの仕事への情熱を持て余していたのでしょう。

またそれを現実にするだけのアンチエイジングの進化があって、復帰を強くサポートしたと考えてもいいはず。それが可能な時代なのです。
言ってみれば、休業中に心身ともに浄化し、例えは良くないけれど、家をリフォームするように自分を丸ごとリフレッシュして、再出発できる、それが今という時代なのです。

逆に、こうは言えないでしょうか。30代後半から50代へのどこかのタイミングで、急に休みたくなったら、思い切って休むのも選択肢の1つとしていいのではないかということ。それまでの疲れを癒やし、衰えという宿命と一度ちゃんと向き合い、心身をリフレッシュする期間と考えればいいのです。

もちろん休業にも休養にも経済的なゆとりも必要だから、女優たちのように8年も10年もというわけにはいかない、でも1年でも半年でも休むだけで、全てをリフレッシュすることができるとしたらどうでしょう。

ましてや寿命が100年に伸びた今、ずっと走り続けること自体難しい。ちょうど折り返し地点が見えてきたあたりで、思い切って休業するのもありなのだと思うのです。

 

キャメロンのように、才能や魅力があればちゃんと復帰ができる、世の中に少しでも必要とされる人なら、何度でも復帰ができます。そのぐらいに考えていたほうが、人生はきっとうまくいくはず。期せずして、それをキャメロンが教えてくれたのです。

人生は思っているよりずっと長い、だから途中の引退も、行ったり来たりも、大きな迷いも、人生にはむしろ不可欠となるのではないでしょうか。