RPAなら仕事中にスキルアップが叶うかも


ある日、お昼休みにスマホを見ていたら「テクノロジーの進化で事務職の仕事はなくなるかもしれない」というニュースを発見。背筋が凍りました。読み進めていくと、事務職の仕事はRPAというパソコン上の事務作業を自動化できるデジタルツールに代替えされるとありました。それから毎日お昼休みにRPAについて調べました。RPAの紹介動画では普段から業務で行っているWebシステムへのデータ入力やExcel集計作業の自動化が紹介されていました。


人間ではとてもできない、圧倒的なスピードでRPAがパソコン作業を次々と完了させていく様子に驚きました。同時にRPAが使いこなせるようになれば自分も同僚も仕事のスピード、量、ともに改善し、もっと効率的に業務が進められるかもしれない。

しかも、業務の効率化が目的であれば、会社の許可をもらい、仕事中に勉強と実践を繰り返し、業務時間中に自分のスキルを高められるかもしれない。プライベートな時間を使って勉強することに限界を感じた直後だったため、これなら無理せずスキルアップできるかもしれない、とテンションが上がりました。また、RPAの画面にはプログラミングコードは一切なく、「Excelを起動する」「Excelに書き込む」など見てわかるものでした。プログラミング経験がない私でもできそう、RPAでスキルアップしよう、と決意したのです。

 


会社で勉強、実践できるように上司にRPA活用を提案


仕事中に勉強するためには会社に業務効率化の取り組みとして認めてもらう必要がありました。RPAで今やっている業務が自動化できる可能性があること、プログラミング経験のない社員でも十分扱えるローコードという思想で作られたツールであることを説明する必要がありました。お昼休みを使って、RPAの書籍を読んだり、無料の動画を見たりして、提案書を作りました。上司には本当にできるの? という反応をされましたが、RPA導入事例の新聞記事なども集め、2か月後には許可をもらうことができました。

 

プログラミングの基礎概念に苦戦。演習を何度も取り組む


勉強し始めはわからない言葉のオンパレード。テキストが1ページしか進まない日もありました。特に苦労したのはプログラミングの基礎概念の理解です。RPAはプログラミングコードが読めない人でも使えるように作られたツールですが、プログラミングの基礎概念は理解する必要がありました。例えば「変数」という概念があるのですが、何のための概念なのか、なにができるのか書籍を読んでもまったく理解できませんでした。聞ける相手もいなかったので、テキストの演習を何度も作り、部分的に数値や言葉を入れ替えながら作成することを2週間ほど繰り返していたところ、ある日突然「わかった!」という瞬間が訪れました。この経験から、テキストや動画を見るだけでなく、自分の手を動かして作るという体験を織り交ぜて学ぶことが自分にとっては重要だということがわかりました。