9月8日は、エリザベス女王の一周忌です。世界中が衝撃を受けた、逝去からはや一年が過ぎました。生前、英国君主として最高齢の96歳、かつ70年という史上最長の在位期間をもってこの世を去られた女王。未だ信じられない気さえしますが、改めてこの機に、女王の96年の人生や功績を振り返ってみました。在位期間中節目となる出来事とともに、エリザベス女王の人生を画像で解説します。

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誕生時、王位継承者ではなかった

1929年、3歳頃のエリザベス王女。写真:Heritage Image/アフロ

1926年4月21日、ロンドン、メイフェアにて、エリザベス王女(エリザベス・アレクサンドラ・メアリー)が誕生。当時の国王はジョージ5世で、王位継承順位第一位は、王女の伯父にあたるエドワード8世でした。

女王の父、ヨーク公アルバート王子は次男であったため、エリザベス王女の誕生時点では、継承順位第3位ではありましたが、誰も将来の国王とは予想していなかったのです。
 

伯父のエドワード8世の退位により、突如、国王一家に

1937年5月12日、ジョージ6世の戴冠式後、バッキンガムパレスのバルコニーにて。写真:AP/アフロ

本来、女王になる運命ではなかったエリザベス王女の人生が大きく変わったのが、10歳の時。伯父で国王に即位したエドワード8世が、米国人女性と恋に落ち、離婚歴のあるその女性との結婚を選び、突然退位という選択に。これはのちに「王冠を懸けた恋」と称されています。

このことによって、エリザベス王女の父アルバート王子がジョージ6世として後を継ぎ、同時にご家族は、国王御一家となりバッキンガムパレスでの生活がスタートしました。そして長女、エリザベス王女は次期国王というお立場になるのです。

この画像は、翌年戴冠式が行われた後のバッキンガムパレスのバルコニーでのお姿ですが、すでに将来の女王としての貫禄がうかがえるようです。
 

英国陸軍の女子部隊に入隊

1945年5月14日、英国陸軍に入隊。

1926年生まれのエリザべス王女は、戦争体験も。第二次世界大戦中、父ジョージ6世は空爆下のロンドンにとどまり国民に寄り添う選択をされ、一方エリザベス王女とマーガレット王女姉妹も他国ではなくバルモラル城、サンドリンガムやウィンザーなど、国内での疎開にとどまりました。

君主の理想として尊敬する父の背中を見てお育ちになった王女は、1945年、19歳で英国陸軍の女子部隊(ATS)に入隊。運転や軍用車両の整備の訓練を受けられ、国を支え、貢献しようとされた王女の強い意志や決意が感じられます。後年までご自身で運転されていたほどにお好きだった車の運転は、この時に学ばれたのでした。

このような戦時中の体験から、即位後、逝去されるまで毎年戦没者追悼式典には必ず出席をされ、時に涙されているお姿も見られました。
 

21歳のお誕生日に、誓いの言葉

1947年4月21日、南アフリカ、ケープタウンでラジオ演説。写真:AP/アフロ

21歳のお誕生日を、南アフリカ、ケープタウンで迎えられたエリザベス王女。国王ご夫妻に同行し、初めての海外訪問をされたこの時の王女は、英国や英連邦諸国に向けたラジオ演説にて、このような誓いのお言葉を述べられました。

“私の人生がたとえ長いものになろうと短いものであろうとも、全生涯を皆さんに捧げることを、ここに誓います”。