「しめじみたい」と言われたマンションを見つけたのは⋯⋯

――こういったマンションはたまたま歩いてて見つけることが多いんでしょうか。

ROKOさん：最初は、家の近所で見つけたマンションを中心にポストしていました。近所に昭和なマンションが意外と残っているので。あとは、車であちこち行くことが多いのですが、車に乗りながらこれまでなんとなく見ていたマンションを「そういえばあそこにあったな」と思い出して、改めて見に行ったりしています。以前はそんなに注目していなかったので。

これまで見つけたマンションは今はほとんどポストしているので、ネタがあまりもう残ってない状態なんですけれども。

あとは、今度行こうと思った場所を軽くストリートビューで下調べしていて、たまたま見つけることもありますね。

 

――最近話題になっていた「しめじみたい」と言われたマンションはどうやって見つけたのでしょうか。


ROKOさん：あれは、お隣が安藤忠雄さんの建築物で、見学会があったんです。その見学会に行った時、ふっと横を見るとこのマンションがちょうどあって。で、「茶色のテントが可愛いな」と思って、写真を撮ってたんですけれど、通りすがりの女の子たちが「しめじみたい」って言ってるのを聞いて「ええ〜っ！」と思ったので、そのままポストしました。

――しめじにしか見えなくなってしまった悲しさをそのまま（笑）。でも、素敵ですよね、このマンションの窓は。

ROKOさん：そうなんです。もうまさに昭和のマンションの特徴が詰まっています。窓の上の「しめじ」と呼ばれてしまったテントとか、塗り壁のでこぼこ感だったり。


東京の「秀和レジデンス」巡りをしてみたい

――ポストしていてフォロワーさんなどの反響で知ったことはありますか。

ROKOさん：私の住む市内に青い瓦のレトロなマンションがあるんですが、それを数年前に乗せた時に、多分東京近郊の方だと思うんですけれど、「秀和レジデンスみたい」とか「これは秀和レジデンスでしょう」という反応をいただいたんです。

私はマンション名をなるべく出さないようにしているんですけれど。「秀和レジデンス」というワードをよくコメントいただいたので調べたら、東京には「秀和レジデンス」というレトロなマンションがたくさんあって、レトロな建物好きの方に人気だというのをそこで初めて知りました。
関西で調べたら、大阪には二軒しかないというのがわかりまして、早速見に行きました。


――ちょうど今、ミモレで人気の横川さんというライターさんが「秀和レジデンス」をご購入されたコラムが載っています。レトロマンション好きには憧れの物件のようですね。

ROKOさん：はい、すごくその気持ちはわかります。いいですね。東京にはいっぱいあるみたいで。

――そんな昭和レトロな建造物の現状について何か思うことはありますか。

ROKOさん：マンションは大丈夫だと思うんですけれど、レトロなビルって今は解体ラッシュなんですよね。先ほどお話しした有楽町ビルと新有楽町ビルもそうだと思うんですけれど、再開発などで解体が進んでいるのが、すごく寂しいなと思っています。それはしょうがないことだと思うんですけれど。だから、もっと知識を持ってできるだけいろんなところに行って写真に収めたいなと思っています。
東京にはまだたくさんレトロなビルがありそうですよね。まだ行けてないんですけれども、まだまだ新宿とかありそうだなと思っています。

――でも、新宿も今はレトロなビルがどんどん取り壊されちゃっているなと街を見ていて感じます。

ROKOさん：ちょうど高度経済成長から40、50年ぐらい経つので、そういう時期になってるのかなと思いますね。すごく残念ですけれど。

――最後に、今後行ってみたい昭和レトロな建造物があれば教えていただきたいです。

ROKOさん：マンションはやっぱり先ほどもお話しした東京の「秀和レジデンス」に行ってみたいです。『秀和レジデンス図鑑』っていう本を持っているんですが、一覧が載っているのでそれを手に、東京の「秀和レジデンス」巡りをしてみたいなと思いますね。


あとは、百貨店です。日本橋の高島屋に以前行ったことがあるのですが、古い建物がそのまま使われてるのにすごく驚いて、これはもう本当に貴重だなと思ったんです。まだ探せばもうちょっとこういうレトロな百貨店があるんじゃないかなと思うので、古い建物のまま営業している百貨店巡りも面白いかなと思っています。


看板巡りもしたいですね。ビルもいいんですけれど、特にマンションの看板のレトロな文字を見るのがすごく楽しいので、今後もあちこち街巡りをしてみたいなと思っています。

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次回の「SNSで見つけた『バズり人』さん」もお楽しみに！


構成・文／大槻由実子
編集／坂口彩
 

 

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