美容と上手く付き合いながら歳を重ねる、とはどういうこと?

 

——ミドルエイジが陥りがちな、美容の沼や失敗にはどんなものがありますか?

大野:たとえば「シミができても、美容医療で取れば大丈夫でしょ」という、美容医療の大どんでん返し狙いが一つ。あとは角質を取りすぎて、テカテカしたビニールのような肌になってしまうピーリング沼。パッと思いつくのはこの二つです。

あとは髪の毛かな。これはお金と時間に余裕がある人で、後発で美容に目覚めた人に多い傾向にあるのですが。顔! 顔! 顔! と、意識が全部顔に傾きがちなんです。美容と上手く付き合いながら年齢を重ねていける人は、将来的に起こる悩みを想定して、そのために今動ける人なんですよ。本格的に悩み始めてから対策をしだすと、お金もかかるんですよね。だからこそ先を見据えたケアが、すごく大事だと思います。「毛穴」や「シミ」のように顔の一部分に目を向けるだけではなく、自分を引きで見ること。将来的に悩むであろう髪の毛まで、今から地道にケアしていくことがベストです。

 


次回3/25も引き続き大野さんのミドルエイジ美容、そしてエイジングケアについてのお話をうかがいます。お楽しみに!


前回記事
ファッション業界で働く彼女が39歳で「皮膚の変態」という肩書きを名乗るまで【大野真理子】>>
 

 

『「皮膚の変態」が本気で選んだ270品 悩みに「効く」コスメ』
著・大野真理子
¥1760(税込) 講談社

「皮膚の変態」というキャッチコピーで注目を集め、今一番勢いのある美容家・大野真理子さんの初の書籍。「都心の一等地にマンションが買えるほど、美容に課金した」という大野さんが推す、悩みに「効く」スキンケアアイテムの決定版がこの中に! FRaU webで好評連載中の『皮膚から始まる幸福論』に大幅に加筆・修正を加え、スキンケアからボディのお悩み格闘記、美容医療に至るまで網羅。初心者から美容オタクまで楽しめる、読み応えたっぷりの一冊です。


撮影/柏原力
取材・文/広田香奈
構成/坂口彩
 

 
 
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