ありとあらゆる役柄を自在に演じる実力派俳優の鈴木亮平さんが「演じるのが難しかった」と思わずこぼしたその役とは、Netflix映画『シティーハンター』の主人公・冴羽獠です。伝説のコミックがNetflixで実写化され、4月25日からの世界独占配信後、Netflixの「日本の週間TOP10(映画)」で2週連続首位を記録し、世界50の国と地域でも週間TOP10入りするヒット作に。実は鈴木亮平さんにとって特別な思い入れがある役でもあるのです。ご本人にたっぷりと語ってもらいました。

 

いつか冴羽獠を演じられたらいいなと思っていた


鈴木亮平さんが初めて「シティーハンター」と出会ったのは、小学校の頃だったと言います。当時を思い出しながら、語り始めてくれました。

「住んでいた関西では、繰り返しアニメ『シティーハンター』が再放送されていたんですよ。触れる機会がとにかく多かった。同じように『ルパン三世』と『北斗の拳』も再放送されていましたが、僕は『シティーハンター』と『ルパン三世』派でした。冴羽獠もルパンもちょっとライトというか、自分の性格もどちらかと言うとそうだったし、普段はふざけているけれど、やるときはやるみたいなキャラクターが僕に突き刺さったんです。そんなふうに『シティーハンター』と必然的に出会って、そこから原作の漫画を集め始めて、もちろんサントラも買いました」

Netflix映画『シティーハンター』 Netflixにて世界独占配信中

抜群の身体能力と射撃スキルを持ち、冷静沈着な頭脳で仕事をこなす超一流のスイーパー(始末屋)というのが冴羽獠です。同時に、美女にはとことんだらしない。そんな二面性を持つキャラクターにも惹かれていった鈴木亮平さん。

「今でいうところの“ギャップ萌え”です。『シティーハンター』はシリアスな場面でめちゃくちゃ格好良くなる。僕はこの振り幅の広さが好きになった理由にあるんだろうなって思います。それから、本心があまり見えないところも良いですよね。誰しも本心と発言は完全には一致しないものですが、獠の場合は、ちょっと激しい。女性を口説く時も本心で口説いているのか、何か別の目的があったり、照れ隠しで口説いているだけなのか。でも、この本音と台詞に違いがあるところがフィクションの面白さだと、僕は演じる上で思っています。獠はそれが強くって、色っぽさにも繋がっているのかもしれませんよね」


そんな冴羽獠がいつしか「自分の中の素敵な男性像」になっていったそうです。

「俳優になる前は最初、声優になりたかったんですよ。アニメ版の『シティーハンター』にハマっていたからなのですが、だんだんと実写の映画に自分の好みが移っていって、演じる方が自分は好きになるかもしれないと思って。俳優になってからは、この仕事をやるんだったら、いつかは冴羽獠を演じられたらいいなとは思っていました」

Netflix映画『シティーハンター』 Netflixにて世界独占配信中

そして、「シティーハンター」に影響された人生であることに「間違いない」と言い切ります。

「たまたま身長も冴羽獠と同じ身長で止まったんですよ。そこには186センチまで伸びたいという深層心理があったのかもしれませんよね。自分の名前に『りょう』の名前が入っていることも僕はどこかで誇らしい気持ちで生きていますし、子どもの時は冗談抜きに『へい』が邪魔だって思っていたんですよ(笑)」。

 
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