フランチャコルタ協会に属するワイナリーは現在116、そのうち日本にも流通しているのは40ワイナリーほど。日本での人気は年々高まっており、今後もっと取り扱いが広がるかもしれません。今回は、日本でも流通するワイナリーの中から注目の5軒をご紹介します!


1. フランチャコルタを代表するワイナリー
「BELLAVISTA(べラヴィスタ)」

フランチャコルタを知らなくても、ベラヴィスタの名前や特徴的なボトルを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。オーナーはフランチャコルタ協会の現会長もつとめるヴィットリオ・モレッティ氏。名実ともにフランチャコルタの人気を牽引するワイナリーです。

“ベラ=美しい・ヴィスタ=眺め”の名の通り、見晴らしのいい高台に位置する醸造所。シンボリックなオレンジ色の巨大なブランコを見て「バタちゃん漕いできなよ」とムチャぶりする編集長(汗)。
オーナーのモレッティ氏はもともと建築やホテル業で財を成した人物。敷地内にはアートや噴水などワクワクする仕掛けやインテリアが随所に。
年間150万本を生産するフランチャコルタ最大にして最上級のワイナリー。熟成期間は最低4年、最大7年というから驚き!

ベラヴィスタが大切にしているのは、

1.ナチュラルであること

2.最上級の品質を安定的に実現すること

3.独自のスタイルを大切にすること

約200ヘクタールの広大な畑を所有するベラヴィスタは、今年、有機栽培のオーガニック認証を取得予定。農作物という天候に非常に左右されやすい原材料だからこそ、自然に耳を傾け、独自のブレンドで品質をキープし、ベラヴィスタらしい味という個性を見失わないように心がけているのだそう。

 

オレンジ色のパッケージにして売上増!?

格式とらしさを重んじながらも、守りに入らないのもベラヴィスタの面白いところ! 創業40年を期にデザインを一新。ルイ・ロデレールやエルメスの包装デザインを手がけるデザイナーによりカラフルで印象的なパッケージに。これによりさらに売上が伸びたのだとか。

もっともスタンダードなオレンジのライン「フランチャコルタ・アルマ・グラン・キュヴェ・ブリュット」は、果実味の酸のバランスがよい万能選手。「お寿司にも中華にも合いそう」とは大草編集長評。
ミラノのスカラ座の公式サプライヤーでもあるベラヴィスタ。スカラ座の蝶々夫人をテーマにした「ベラヴィスタ・ブリュット・テアトロ・アッラ・スカラ 2011」もいただきました。
ピンクはロゼ、グレージュはサテン(前回ご紹介した泡の滑らかなタイプ)、水色はパス・オペ(前回ご紹介したノン・ドザージュ※加糖しないタイプ)と一目瞭然かつ高揚感のあるボトルが見事!

◆ベラヴィスタ
http://www.bellavistawine.it​
輸入元/エノテカ
購入&お問合せ先/
エノテカ・オンライン  0120-81-3634


2. エレガントな四角底が目印! 人気急上昇中の
「Ferghettina(フェルゲッティーナ)」

1991年の創業とかなり新しいワイナリーながら、各国のインポーターやワイン評論家が注目する人気急上昇中のブランド。今回、ナビゲートしてくれたワインジャーナリストの宮嶋勲さんも高評価! 期待が高まります♡

チャーミングな笑顔で迎えてくれたのが、女性オーナーのラウラ・ガッティさん。彼女の父はベラヴィスタの元醸造家のロベルト・ガッティ氏。
ワイン畑を見下ろす高台にあり、ウェディングパーティもできる美しいワイナリー。
年間45万本という生産数にもかかわらず、家族経営の温もりと徹底した美意識を感じる醸造所です。


「父から学んだことはたくさんある。今もまだ学んでいる」(ラウラ・ガッティさん)

 

ベラヴィスタ創業当初から勤め、名声を築いた立役者である醸造家ロベルト・ガッティ氏を父に持つラウラさん。彼女がフェルゲッティーナの経営もプロモーション活動もと表に立つことで、革新があるのでは?と質問すると「父親から学んだことがたくさんあって、今も学んでいる途中です。家族経営だから仕事も日常もずっと一緒。ぶつかることもあるけれど、家族経営の良さを大切にしたい。父親は無口でほとんど喋ってくれないの。だからたまの発言は貴重ね」と嬉しそうに話してくれました。2年に1度は日本を訪れるというラウラさん。「日本語も少しずつ覚えています。日本食はイタリアでは食べたことがない繊細な味が素晴らしい。庶民的な居酒屋もエンジョイしたわ!」フェルゲッティーナの優しくチャーミングな味わいは、お寿司や天ぷら、日本のおつまみにも心地よくマッチしてくれそう!

フェルゲッティーナ専売特許の四角い底の「ミッレディ フランチャコルタ ブリュット」のほか、普通の円錐のボトルのサテンやノン・ドザージュのタイプも日本でも取り扱いがある。

◆フェルゲッティーナ
http://www.ferghettina.it/web/_pages/home.html
購入&お問い合わせ/株式会社 モトックス 0120-344101


今日は、フランチャコルタらしい2つのワイナリーをご紹介しました。次回は、貴族の館のようなロマンティックな建物の醸造所や新進気鋭のワイナリー、自然派など個性豊かな3つをご紹介します。


①「イタリアの極上スパークリング「フランチャコルタ」の魅力に迫る」はコチラ>>
②「フランチャコルタを味わうなら!注目のワイナリー5選(前編)」はコチラ>>
③「フランチャコルタを味わうなら!注目のワイナリー5選(後編)」はコチラ>>
④「北イタリアの五つ星ホテルで心と身体もトリートメント!」はコチラ>>

>>「日本でフランチャコルタを楽しむレストラン」9月14日(木)公開予定

協力/フランチャコルタ協会

撮影・取材・文/川端里恵(編集部)