大草編集長とバタやんのフランチャコルタを巡る旅、第4弾はホテルのご紹介です。ヨーロッパの五つ星ホテルというと、伝統や格式に裏打ちされたスノビッシュな雰囲気に、気後れしてしまったり、リラックスできなかったりした経験はないでしょうか。北イタリアのフランチャコルタの山間に佇む五つ星ホテル「ラルベレータ ルレ・エ・シャトー(L'Albereta Relais & Chateaux)」は、初めて訪れたのに「ただいま」と言ってしまいそうな、こじんまりとした居心地の良いホテルでした。

国や時代、テイストがミックスされた心地よさ

編集長もダイアリーで解説していた通り、インテリアや調度品は、ヨーロピアンとオリエンタル、ミッドセンチュリーやシノワズリなど、様々な文化や年代のテイストがミックスされています。そこが様々な国から訪れる人たちを心地よく受け止めてくれる理由の一つのかもしれません。
エントランスは青々と生い茂るツタに囲まれて、思わず見過ごしてしまいそうなほどスモール!
ロビー、ラウンジ、テラスなどスペースごとに趣の異なるインテリア。なんと言っても照明がいちいち個性的で可愛い♡

「ラルベレータ」は、前回ご紹介したワイナリー「ベラヴィスタ」などを保有するテラ・モレッティ・グループが経営するホテル。19世紀に建てられたモレッティ家のお屋敷を生かしたつくりになっており、エレガントな客室や美しく手入れされた中庭など、ヨーロッパらしい優美な雰囲気を堪能できます。
 
ミシュラン星取り間違いなしと評される
メインダイニング「レオーネ・フェリーチェ」

まだオープンして3年目ながら、世界各国の美食家を魅了し、ミシュランの星取り間近とウワサされるのが、このホテルのメインダイニング「LeoneFelice(レオーネ・フェリーチェ)」。

料理長をつとめるファビオ・アバティスタ氏はイタリアのプーリア州出身。アランデュカス率いる「スプーン」の他、多くの素晴らしいレストランで腕を磨いた新進気鋭のシェフ。職人気質でとてもシャイだそうですが、お料理の説明に出てきてくれました。
ファビオシェフの作る料理は独創的で繊細。日本の懐石料理のような盛り付けの趣向も楽しい。
あまりの美味しさに、取材を忘れてモリモリ”わんぱく食べ”する私。「ゆっくり食べなさい」と叱られているわけではありません(汗)。

ラルベレータには、このメインダイニング「レオーネ・フェリーチェ」のほか、ピッツェリア「LaFiliale」、イゼオ湖を見下ろすテラス席のある「VistaLago Bistrò」など、カジュアルにイタリアンを楽しめるレストランも。長期滞在しても食べ飽きる心配はありません。


漢方医学に基づいたスパで本格的なリトリートを

このホテルのもう一つの魅力は、「Spa Espace Chenot(スパ・エスパス・シェノー)」にあります。高級ホテルにゴージャスなスパやトリートメントメニューがあることは珍しくありませんが、こちらは“雰囲気重視のスパ”とは一線を画します。東洋医学・西洋医学のドクターと栄養士、セラピストなど30名ほどの専門家たちが、ダイエット、デトックス、エナジーチャージなど目的に合わせて、その人その人にふさわしい滞在中のトリートメントメニューを作成。世界中のセレブたちがこのスパを目的にリピートするというのも納得です。

ドクターが血液検査で健康状態をチェック。点滴や腸内洗浄なども受けられ、スパというよりは人間ドッグさながら。
プール、スチームサウナ、トレーニングルームなども併設。
ヘルスケアのプログラムは、デイケアのほか、3日間、4日間、7日間などがあり、1日600kcalに抑えた食事メニューやボディ、フェイシャルトリートメントなどがセットに。

ひとり旅や夫婦旅行は、時間を持て余しがちですが、こんな美しい環境のもとで決められたメニューをこなしながら、健康になれて、きれいになれるなんて最高の贅沢! いつかそんなバカンスを過ごすことを夢見て、今日もお仕事頑張ろうと思ったのでした。

Spa Espace Chenot(スパ・エスパス・シェノー)
ヘルスケアプログラム 3nights 1260ユーロ〜


天井がオープンに⁉ 部屋ごとに趣の異なる客室

ぐわーんという音とともに天井が動き出す、オープンカーならぬ、オープンルーム。夜はベッドから星空が見えるそう。なんて大胆な発想!
私たちが宿泊させてもらったお部屋は、気恥ずかしいほど可愛らしくロマンチックでした(笑)。
シックでモダンなインテリアのお部屋も。いずれもソファーやチェストなどがゆったり配置されており、バスルームも広々。

ラルベレータは、ミラノから車で70kmほど。ミラノ観光にくっつけるもよし、フランチャコルタのワイナリー巡りの拠点とするもよし、トリノまで少し足を伸ばせば、ピエモンテの美食巡りも。もちろん7日間ゆったりリトリートを受けるのも最高のエクスペリエンス! ぜひ北イタリア旅行の候補地の一つに。
 

◆ラルベレータ ルレ・エ・シャトー(L'Albereta Relais & Chateaux)
Via Vittorio Emanuele 23, 25030 Erbusco, Brescia, Italy
TEL:+39-030-7760550

http://www.albereta.it/
Instagram:@albereta


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協力/フランチャコルタ協会

撮影・取材・文/川端里恵(編集部)