mi-mollet大草編集長の”Today's Diary”で、自分の顔を見て、ひぃっ!と楳図かずお先生の恐怖漫画のような声を上げてしまった関瑠璃です。(長谷川さんぜひご一緒させてくださいませ!←私信・笑)

テーマ「すてきな着こなし〜kimono:mi-mollet:beautiful」

お稽古場で「賎機帯」…悲しみのあまり狂ってしまった女性を情感たっぷりに踊られる蘭黄先生。

毎週金曜日恒例、男性日本舞踊家の先生方によるリレーインタビューも第四回目となりました。先週の山村友五郎先生よりご指名の、藤間蘭黄先生(プロフィールはこちら)に、「女性がきものを綺麗に着る方法」をお伺いしました。

誰に対しても、わかりやすく丁寧にお話しくださいます。

関;友五郎先生から”蘭黄さんにしか聞けない粋なこだわりを話してもろたらええんちゃうかな?”ということで、今日はわくわくしています!

蘭黄;そうですねぇ(笑)いろいろあるのですが…まずきものの着方から。きものはほっそりみせるためにいろんな工夫があるんです。まず上半身、怒り肩(いかりがた)の方は後ろの衿…衣紋を少し多めに抜いて、前側の衿は立てず、横に寝せるように着ると綺麗に見えますね。そして下半身は裾つぼまり(スカートでいうとロングのタイトのイメージ)で着ると江戸前ですっきりと見えて足回りがもたつきません。でも前に綺麗な柄がある訪問着などは、あまり褄を上げない方が美しい場合もありますね。

関;メモメモ…。すごくためになります!

蘭黄;あと、帯はね、マダムはあまり上目に締めない方が良いと思います。下げすぎると極●の奥様みたいになっちゃうのでNGだけど(笑)最近の方は背が高くて細いから帯幅も変わってきますよね。鏡を見て自分が一番綺麗に見えるバランスを見つけられたら良いと思います。

関;すぐに試してみたくなってます!

蘭黄;あとは足袋。私はオーソドックスな白い足袋が一番美しいと感じます。

関;足袋は自分の足のサイズより小さめが良いと聞いたことがあります。

蘭黄;小さめがジャストサイズだと思ってください!あと新品は一回水を通してから履くと良いですよ。洗濯をした後アイロンをかけなくても、小さめジャストサイズなので履くとシワがピンと伸びるんです。

関;ははーん!知恵ですね。

蘭黄先生;草履も今はたくさんの種類がありますので、きものに合わせて鼻緒を選んだり、そんな楽しみも良いと思います。

関;きものの立ち居振る舞いもお聞きしたいです。

蘭黄;きものを着たら、草履を脱いでも「草履を履いているように振る舞う」と綺麗です。例えば自分の足のサイズが23.5センチだったら、歩幅は23.5センチです。そして、かかとではなく親指付け根を意識して歩く。そう心がけると美しい着姿から仕草になります。

関;ハイヒールの時のようにかかとに体重をかけない…

蘭黄;そうですそうです。とにかく親指人差し指にテンションをかけて。

関;すぐ実践してみます!ありがとうございました。そして最終回は…

蘭黄;箕乃助さんに、きものの所作についてお聞きしましょう。私も気づくことがたくさんありますが、これは箕さんに(笑)

関;では来週、最終回は「きものを着たときの心得」を西川箕乃助先生にお聞きします!

お稽古場のそば、蔵前橋付近の隅田川沿いで。絵になる…♡

本当に目から鱗のお話をたっくさんお聞きできました。まだ他にもある知恵の数々。また別の機会にご紹介できたらなと思っています♪

新国立劇場地下エントランスにて。「”こうもり”、とっても良かった!」と蘭黄先生。