おはようございます!

日本にいる息子は新学期が始まり、本人は幼稚園から帰ると疲れて夜は爆睡、私は何をしているわけではないのですが、生活リズムの変化に、疲れがたまってました。

そんなところに、今週の月曜日には、シンガポールにいる次男の学校の先生から、zoomで呼び出しが。出席すると余計疲れそう⋯⋯。仕事とかぶる時間帯だったのもあり、夫におまかせしました。

シンガポールに住んでいる長男と次男は、フランス語がメインの学校に通っています。特に次男は、フランス語が他の子より遅れており、語学力のなさが他の科目に影響しているので家庭学習を強化してほしいという(もう何度も言われている)お話があったそうです。

フランス人の夫が家で宿題を見ていますが、それだけでは足りないので、フランス語教師でもある次男の友人ママに家庭教師をお願いし、テコ入れをはかります。

なかなか順調に行かない子どもたちの学習は、頭痛のタネ。「小学校の途中でシンガポールに移って、学習言語を変えてかわいそうだったかな」とか「なんで他の子みたいにできないんだろう」とネガティブにとらえがちな私とは対照に、あまり心配してない様子の夫。

外国人の子育ては、ほめて育てるのが基本、と聞いたことがあるけど、うちの夫もそんな感じで、子どもについてネガティブなことは基本言いません。

ほめて育てるといっても甘やかすのではなく、もっとドライです。なるようにしかならないし大丈夫、みたいな。正直そんな様子にイラッとするときもあります。

せっかくの機会なので、夫の教育観を聞いてみることにしました。

夫と次男は大のなかよし。

ーーいつも子どもたちの勉強見てくれてありがとう。日本の小学校から転校したうちの子たちはキャッチアップに苦労するよね。すぐ成果が出るものではないかもしれないけど、あなたはあまり深刻に捉えてなさそうだよね。

「そうでもないよ。学校の勉強は大事だからね。

僕の両親は大学を出てないけど、それでも僕自身は大学院まで進めてラッキーだった。学歴の恩恵は誰よりよくわかってるつもり。

だけど、学力が目標か手段かは取り違えちゃいけない。子育ての究極の目標は、子どもたちが、幸せな人生を送り、予測できない未来をサバイブできるようにすることだから。」

ーーそれはそうだけど、私たち世代にとって学力って結構大事だったし、学力を伸ばすことは親の責任っていう気もするのよ。

「世の中は変わってきてるし、子どもたちが大人になる頃には、僕たちの世代よりソフトスキルが大事になっていると思う。創造性、直観、エンパシー、ユーモアとか、人間にしかない能力は、まだまだ十分に評価されてないと思うんだよね。

学校は人生の一番早い段階で、子どもたちを標準化してランク付けするシステム。それは便利だし、基礎学力がつくという良い面もある。けれど、日本の学校でもフランスの学校でも、学力を上げるために親にも子どもにも相当なプレッシャーがかかるから、それに流されて目標を見失わないように気をつけないと。

本当の目標は、学校での競争に勝つことじゃない。たとえばテクノロジーが進化して、人間的な仕事しか人間には残されなくなるとしたら、そこでの競争で生き残るのに必要なのは、学力だと思う?ひと握りの知性がずば抜けた人たちにとってはそうかもしれないけど、大部分の子どもにとっては、そうじゃない。競争に生き残る一番の方法は、替えのきかないユニークな存在になること。そして多様な他者とうまくやっていく能力があれば、もっといい。」

ーーユニークな存在になるってどうやって?マニュアルも指導要領もないし、学力上げるより難しそうだけど。

「答えは一つじゃないと思うけど、僕の方法は、子どもにいろんな柱を与えること。柱っていうのは、能力といってもいいし、個性といってもいいけれど、拠り所になる経験のことだよ。いろんな柱があれば、その掛け合わせが、その子だけのユニークなアイデンティティになる。

学校も柱のひとつ。でも学校だけをつっかえ棒にしたら、学校でうまくいかなかったら不幸だよね。

学校以外にも友だちと遊べる場所や時間があることも大事だし、家族との関係もそうだし、家族だけじゃなくて、親戚や両親の知り合いとか、いろんな人間関係の中でうまくやっていく経験も、柱となるよね。

人間関係以外にも、アクティビティも自分を支えてくれる。スポーツなんかは、わかりやすい。いろんなスポーツがあって、子どもに合うものはたぶん何かしら見つけられる。それでプロ選手になるとか、大会に出るとか、入学願書に書けるような成果をあげろってことじゃなくて、がんばって練習して何かができるようになったり、仲間と楽しんだ経験は、自信になって、壁にぶつかったときに子どもを守ってくれるんだよ。

 

スポーツだけじゃなくて、YouTube観たり、料理したり、いろんな好きなことを見つけたらいい。ぼーっとできる時間を持ったり、手を抜いたりすることだって、人生を生き抜く上では大事なスキルでしょ?」

ーーそうだね。親が子どもにやらせたがる勉強やスポーツだけが、子どもにとって良いとは限らないしね。そうすると、親ができることって限られてる気がする。親が介入することで子どもが自分らしさを失うこともありそう。親は何もしない方がいいのかな?

「それは半分イエスで、半分ノー。

親は、子どものために選択しなきゃいけない。どういう価値観で彼らを育てるのか。子どもの成長は早いし、子育ては取り返しがつかない。親が選択しなければ、子どもたちは、社会の中で学校や教育産業が望む通りの人間にされてしまうかもしれない。

もし自分たちで選択できず、子どもを社会の枠に押し込めようとするくらいなら、親は何もしない方が害が少ないかもしれないね。もちろんこれは僕の価値観だけど。」

ーー価値観を選択するって具体的にはどういうこと?自分は何を選択したの?

「だから、さっき言ったように、いろんな柱を与えること、つまり、ひとつのバスケットに卵を全部入れないことだよ。

例えば、うちの子たちにとっては、マルチカルチュラルであることも重要な柱でしょ?まずハーフだし、日本語もフランス語も英語も話し、複数の国に住んだ経験がある。

 

漢字を早く覚えさせたかったら日本語に集中した方がいいし、将来の就職機会だけを考えるのなら英語に特化してネイティブスピーカーにした方がいいかもしれない。でもそういうことよりも、柱をたくさん与えた方が、将来、自分にあった生き方や場所を見つけやすい。だから、3か国語で育ててる。

そのために家族が日本とシンガポールで離れ離れっていう不自然な状況になっているわけだから、これってあきらかに選択なんだよ。選択せずに、普通とか常識に合わせたら、今も東京のせまいマンションで5人で暮らして、相変わらず保育園のお迎えを夫婦で押しつけあってたかもしれない。だけど選択したから僕たちはシンガポールに今いるんだよ。もちろんデメリットや失ったものもあるけど、それが選ぶっていうこと。」

ーーなるほどね。家族に関しては確かにそうね。柱の話を聞いていて、子どもたちより私の方がよっぽど柱が少ないんじゃないかって心配になってきた。

「日本人の女の人はみんなそういうこと言うんだよね。私なんて何もできない、何もないって。

結婚してない人は結婚してない、子どもがいない人は子どもがいない、仕事をしてない人は仕事をしてない、子どもがいて仕事をしている人は、仕事も家庭も中途半端、とかって、足りないことばっかり無限に数えるでしょ?(笑)

学力の話と同じで、人生って他人と比べてこれを持っているから偉いってことじゃないんだよ。生きていて経験してきたことは全部自分のユニークネスだから、それを肯定したらいいのに。

それに誰だって、履歴書に書けるようなことじゃなくても、好きなことくらいあるはず。もし好きなことを好きだって胸を張って言えないなら、それは自信がないからで、自信がないのは、自分らしく生きてはだめだっていうプレッシャーの中で育ってきたから。僕は自分の子どもたちには、自分らしくいてほしいと思ってる。」

ーー耳が痛い話だね(笑)。

「それもこれも選択の問題。どういう価値観で生きるかっていうのは、決めなきゃいけないし、決められるんだよ。」

ーー以上、夫へのインタビューでした。

途中からは子育てというより、自分の問題を言われているような微妙な気持ちに⋯⋯。


仕事をしていること、家族がいることは、どちらも自分にとっての柱ではあるけれど、自分という人間を支えているものがそれに尽きるのだとしたら、なんとも心もとない話です。

かと言って、自分の拠り所になっているような「好き」や「自分らしさ」が私にどれくらいあるんだろう?

子どもたちには、「情熱を注げるようなことを見つけなさい」なんて偉そうに言ってたけど⋯⋯、うん、子どもの心配している場合じゃなかった(笑)。

そういえば、昨年シンガポールにいたとき、週末もだらだらしている長男に業を煮やして、「何かやりたいことはないの?」と問い詰めたところ、長男が困惑気味に言うには「ママ、僕は誰にもじゃまされずにゆっくり休日を過ごしたいんだよ」

⋯⋯ついつい子どもを育てている気になっていますが、教えられることの方が多いのかもしれません。

ゆっくりと自分に戻れる時間、取れてますか?自分らしく過ごしたいって自信を持ってはっきりと言えてますか?(私はまだまだです(笑)。)

疲れが抜けず眠りも浅くなってきてどうしたものかと思い、Marikoさん辻川 舞さんのブログを見て、かねがね行ってみたかった、アーユルヴェーダを初体験してきました。全身じんわりあたためながら、体質に合わせたオイルでマッサージしてもらうと、冷えに悩まされていた体に染みわたります。眉間のあたりにオイルを流すシロダーラでは、気持ち良すぎて夢うつつに。しかし完全に眠っては効かないそうなので、寝落ち寸前の状態で堪能しました。汗をかいていたあとは、あんなに凝り固まっていた背中がすっきり。自分に戻る時間、最高です。
最近のひとり時間で印象に残ったのは、ブックカフェ兼インテリアデザイン事務所。外からも見つかりにくく、店内も良い感じで狭くて、とても居心地がいいのです。こんな家に住みたいと思ってしまいます。