おはようございます!

最近はオンラインレッスンが充実してますよね。子どもが小さいと、外出しての習い事はよっぽど情熱がないとできないので、オンライン化の恩恵をひしひしと感じています。ヨガのレッスンなども受けるのですが、昨日はちょっと変わったところで、演技のオンラインレッスンを受けました。

今年初めから、同じ先生のクラスを、1〜2ヶ月に1回くらいのゆるゆるペースで、空いた時間に入れています。

観劇が趣味だとか、元々芝居をやっていたとかでは全然なくて。自分でも意外な習い事です。きっかけは、悩みとも言えないような軽い相談。

ありがたいことに仕事でもプライベートでも人と話すことが多いんですが、初対面で取っつきにくいと思われることがあり、もう少し感情豊かにコミュニケーションできないかな?と知り合いに話したら、演技を習うことを勧められました。

「私が演技〜??」と半信半疑だったものの、ネットで探すと、同じような悩みを持った社会人向けのワークショップがたくさんあります。その中のひとつを興味本位で受講してみたら、これが楽しかった!

私が受けているのは、生徒2人で2人芝居をし、先生にアドバイスをもらうワークショップなんですが、別の人格になった気持ちで台本を読むのは、良い気分転換になります。

楽しいだけじゃなく、コミュニケーションのヒントもいっぱいありました。


1)てっとり早く発話が改善できる

コミュニケーションスキルというと、話す内容を工夫するとか、相づちを打つといったテクニックが頭に浮かぶのですが、先生に悩みを話すと、もっと即効性のあるソリューションを教えてもらえました。

私の場合、緊張するとのどの奥がせばまって、息をあまり吐かずにしゃべる傾向があり、それが、冷たい印象になっていたよう。(ドラマなどで、クールビューティな役柄だと、あまり息を使わずに話すという演技指導をしたりもするそうです。)

のどを開くエクササイズを教えてもらって、のどを開いたまま腹式呼吸で話す訓練をすると、声に含まれる息の量が増えて、たしかに親しみやすい話し方に。

先生は、演技のお手本もやって見せてくれるのですが、さすがプロ。同じセリフでも息の使い方ひとつでがらっと印象が変わるのを目の当たりにすると、コミュニケーションで気をつけるポイントがよくわかります。
 

2)感情表現についての理解が深まる

感情の起伏のある役柄を演じることで、感情についての理解が深まります。

台本があるので、話の流れは頭に入っているのですが、演じるときは、相手役のセリフに反応しながら、びっくりしたり、悲しくなったりと、とリアルタイムで心を動かさなければいけません。自然に出てくる感情ではないので、たとえば「うれしい!」って感じて表現するにはどうすればいいの?という疑問にぶつかります。

感情を「うれしい」「悲しい」といった言葉で理解していると、やってみてと言われても、どうすればうれしくなったり悲しくなったりするのか、そしてそれが見ている人に伝わるのか見当もつきません。でも実は感情って言葉じゃなくて、身体の反応。

下腹部にぐーっと力をこめると怒りに近い感情が生まれ、肺の空気を吐き切ってしまうと、悲しい気分になります。

これはシンプルな喜怒哀楽の例ですが、台本では、もっと複雑な感情を表すシーンが出てきます。

たとえば⋯⋯
・年配の女性が怒るときは、感情を爆発させるのではなく、抑えたトーンにした方がかえって怒りが伝わる
・やむをえず嘘をつくときに人は笑う
・すごく悔しい気持ちを吐露するときに、なぜか笑いに近い表情が出る
・相手を受け入れているときには、眉間が開く
などなど

経験的に知ってて意識せずにできることもありますが、新しく学ぶこともとても多いのです。「こうやれば感情がリアルに伝わるんだ」ということを知識と実践の両面から学べるので、日常生活で感情を伝えたり、人の感情を読み取ったりするときに役立ちます。

3)別人を演じることで自分の個性を知る

誰しも、仕事や家庭で何らかの役割を与えられて、その枠内からはみ出さずに生活しているもの。私も、自分の役割にどっぷりはまった毎日を送っていて、それが当たり前になっています。そういうときに、自分の特徴は?って考えてもよくわからないんですよね。

ところが、実生活とは別の人格、別のシチュエーションを演じることで、不思議と自分のことが見えてきます。

例えば、昨日のレッスンでは、「離婚したひとり娘を心配する死期の近い母親」を演じました。殊更おばあちゃんっぽい、とか、病人っぽい演技をするわけでなく、ごく自然にセリフを読むんですが、それでも、娘もいないし、大病もしたこともない私とはまったく違う人物を演じることになります。

悲しい、名残惜しい、娘が心配だ⋯⋯など表現する感情は限られてくるのだと思うんですが、その表現方法は人によって千差万別。

同じ会話の中で娘を気遣うとしても、相手の負担にならないよう気配りするタイプの人もいれば、相手の気持ちに寄り添おうとする人もいます。孝行娘を演じるにしても、ある人は健気なかわいらしさがあったり、別の人はかげりのない明るさがあったり。私が思っていたより演じ方には幅があって、そこには演じる人の個性がにじみでます。

いろんな人の演技を見てきた先生に、自分の個性を言語化して教えてもらうことで、意外な自分を発見できます。

ところで、ブレイディみかこさんの、英国の労働者階級のリアルを描いた子育てエッセイ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』には、英国では、自己表現能力やコミュニケーション力を高めるために演劇教育に力を入れていると書いてあります。ブレイディさんが保育士として働いていた地域は失業率と貧困率が高く、問題を抱えた家庭の子どもは、感情を伝えたり、他人の感情を読み取ることが苦手なので、託児所でも演劇的な要素を取り入れたゲームや遊びに力を入れていたそう。この話を読んだときにはいまいちピンとこなかったのですが、自分で実際にレッスンを受けてみると、演劇が感情コミュニケーションの助けになるというのがよくわかりました。

そしてもうひとつ、演技をやってみて変わったこと。それはドラマや映画を観るとき、俳優さんたちが、ものすごく演技が上手で、演技を通じて個性を生き生きと伝えていることに、感動するようになりました。自分でやってみて演技がいかにむずかしいかがわかったので、今までとは違った見方で楽しめるようになりました。

皆さんも、何かオンラインレッスン受けられてますか?