ニューヨーク在住の医師、山田悠史先生に健康にまつわる情報を質問するポッドキャスト「医者のいらないラジオ」。
今回は、米国で始まったという新型コロナのワクチン4回目の接種について伺います。

 


ワクチン副反応は免疫トレーニングの結果


碓氷(ウスイ:質問役) 今日もよろしくお願いします!私はワクチン接種3回目を終えまして、先日はうちの奥さんも3回目を接種してきました。私は副反応が2回目の半分くらいだったのですが、奥さんは3回目の副反応が結構きつそうでした。やはり人によって、副反応の程度には違いがあるようですね。

山田 予測は難しいのですが、個人差はありますね。

碓氷 でも一方で、ワクチンを接種して、感染する可能性が減るんだな、という安心感があると言ってました。

山田 そうですね。副反応の症状というのも防災訓練の結果といいますか、免疫をトレーニングしている結果ですので、必ずしも悪いものではないんですよね。

碓氷 なるほど。さて、今日はコロナの最新情報を伺いたいなと思っています。なんだかニューヨークでも感染者が増えているとか……?

山田 そうですね。ヨーロッパなどと比べればごくわずかな増加なんですけども、この1~2週間、少し増えている兆候が見えてますね。

碓氷 まだ「兆候」というくらいなんですか?

山田 はい。興味深いことに、いつもヨーロッパが先なんですね。このヨーロッパにちょっと遅れてアメリカでも増えてくる、という傾向があるんです。

碓氷 そんな中でワクチンの4回目の検討も進んでいるというような話を聞きました。

山田 実はこちらアメリカでは今、4回目のワクチン接種がすごくホットな話題です。私も何人もの患者さんから「4回目は打つべき?」、「打つならいつ?」というような相談を受けています。
というのも、アメリカのFDA(米国食品医薬品局)が、50歳以上の方・免疫不全がある方に4回目接種のゴーサインを出したんですよ。
それに今日(収録日当日・4月1日)、CDC(米国疾病予防管理センター)も、50歳以上の方、特に65歳以上の方と50歳以上で重症化リスクのある方への4回目接種を推奨するとしました。3回目接種を受けて4ヵ月以上経過した方で、年齢制限がついて、免疫不全がある方の4回目の接種がスタートされるということが、正式にCDCからも報告があったところなのですね。

碓氷 なるほど。まずは高齢の方・持病がある方が中心だと思うんですが、一般の方たちはどうでしょうか?