ニューヨーク在住の医師・山田悠史先生に健康にまつわる情報を質問するポッドキャスト「医者のいらないラジオ」。今回は、現在話題となっている子どもの急性肝炎について山田先生にうかがいました(5月4日にポッドキャスト・Voicyで配信した内容に修正を加えてお届けします)。
世界各地に広がる、子どもの急性肝炎。そもそもどんな病気なの?
碓氷(ウスイ:質問役) 本日もよろしくお願いします。朝、小学校まで子どもと一緒に歩くのですが、春って子ども達が元気で良い季節ですね。新一年生が新しいお友達と一緒に歩いていたり、学年が上がった子どもたちのフレッシュな様子を見ていると、嬉しくなりますね。
そんな中、小児急性肝炎が流行っている、というニュースが気になっていまして……。この件について山田先生におうかがいしたいと思います。
山田 ヨーロッパを中心に、世界各地で子どもの「急性肝炎」と呼ばれる病気が報告されているというニュースですよね。まずは、この急性肝炎という言葉からおさらいしていきましょうか。
碓氷 はい。
山田 急性は急ぐ性質と書いて急性、つまり比較的急速に起こる、ということですね。肝炎は文字通り、肝臓の炎症です。
つまり急性肝炎とは、「急性に肝臓に炎症が起こる病気」なのですが、現在子どもの急性肝炎が少なくとも20ヵ国で、計300を超える可能性のあるケースが報告されているのです。
碓氷 かなり多いですね……。いったいなぜなのでしょう?
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