一家全員コロナ罹患手記「子持ちがコロナにかかった話」が反響を呼んだ3児の母・餡蜜桃子さん。育休の合間を縫って、近頃注目の「副業マッチングサービス」を体当たりでレポートしてくれました。この度新卒入社した広告代理店に復職、そして連載もいよいよ終盤を迎え、改めて「副業」について振り返ります。


副業は、健全な気持ちで生きていくために効果的なエッセンス


お陰様で3ヵ月に渡りお届けしてきたこの連載も残すところ2回となりました。冬の足音が近づくある日、3人目の育休中だった私に「餡蜜さん、副業マッチングサービスってのが流行っているらしいんだけど取材して書いてみない?」と編集さんがお声がけしてくれたことから全てがはじまったこの連載。「え……? 私、いま完全にワークライフバランスで考えたらライフ100%みたいな状況なんだけど、そんな私にキャリアに関することなんて書けるのかしら……」と心底不安に陥ったことを覚えています。

しかも副業だなんて……。新卒で入った会社に勤め続け転職経験はゼロ。限られたビジネスタイム中に業務をやっつけるべく血眼で仕事をして、それ以外の時間は子育てにコミットしている今の私には縁遠いもののように感じていました。

しかし、いざ取り組み始めると副業=時間の切り売り、本業の収入補填、やりがい度外視……など私がイメージしていたものとはだいぶ異なるものであることに気付かされます。副業を持つ、複業する(複数の仕事を持つ)ということが健全な気持ちで生きていくために如何に効果的なエッセンスであるのかを知ることとなりました。

 

これ以上子どもを産む予定がなく、今後も仕事を持ち続ける方針でいる私にとって、復職前に「働くということ」についてじっくりと向き合うことはこの上なく貴重な時間となりました。そして読者の方々から「ずっとキャリア迷子だったけれど副業という新しい選択肢を自分事化できました」「仕事=ひとつだけ、と考えないで済むと気持ちがラクになりそうです」といったポジティブな反響をいただくことが出来、ありがたい限りです。

 

これまで副業マッチングサービスを運営する会社、副業人材を活用している会社、そして実際にマッチングサイトを通じて副業をされている方のお話を伺ってきました。最後に副業を持つことをより身近な選択肢として実感していただきたく、今回は私の周りで副業をしている方のお話を紹介していきます。

 
  • 1
  • 2