山田悠史医師の新刊『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』が6月24日に発売!

ニューヨーク在住の医師・山田悠史先生に健康にまつわる情報を質問するポッドキャスト「医者のいらないラジオ」。進行役は講談社の碓氷(うすい)&編集 新里(しんざと)。今回は、SNSで話題の「迷走神経刺激」についてうかがいます。

 

碓氷(うすい):今日は、最近よく目にする「迷走神経刺激」について聞いてみたいと思います。海外のTikTokやInstagramで話題になっているのですよね。

新里(しんざと):そもそも、「迷走神経」ってどのような神経なのですか?

山田:わかりました。では、「迷走神経」についてと、「迷走神経刺激」というものが、どんな病気に有効かを説明しますね。

まず、「迷走神経」についてです。人間の体には、アクセルとブレーキの機能が備わっていると考えるとわかりやすいかもしれません。
たとえば、仕事のプレゼンテーションや、試験を控え緊張感が高まっている時ってありますよね。このような時、人はアクセルを踏んでいます。

一方で、プレゼンテーションが終わって、コーヒーを飲んでホッと一息ついている場面を想像してみてください。そんな時はブレーキを踏んで、体を休めている状態です。
人間の体は、交感神経というアクセルと、副交感神経というブレーキを持っていて、自然にそれぞれの神経の切り替えを行っています。

こうした切り替えによって、休む、動く、ということが効率よくできるようになっているのです。そして、このブレーキの役割を主に担っている神経の一つが、迷走神経です。