日焼けのデメリットについて、医師が解説
山田:日焼けのマイナス面については、いくつかあります。
まず、わかりやすいものは、皮膚のやけどですね。日焼けの症状というのは、軽いものであれば赤くなるだけですが、重いものだと水ぶくれができたり、やけどのような状態になることもあります。
また、長期的にも皮膚に問題を起こすことが知られています。書籍『最高の老後』でも紹介しましたが、紫外線は皮膚の老化を早めるということが、複数の研究でわかっています。
また、白人の方に多いのですが、皮膚がんの発症リスクを増やす、ということもわかっています。
新里:美容的なこと以外でも、皮膚がんのリスクがある、というのが少し気になりますね。
山田:そうですね。紫外線はそれ以外にも、目の健康とも関係しているのです。
よく知られているのは、「雪目」と言われる、スキー場の照り返しの紫外線で、角膜の炎症を起こす病気です。さらに、長期的には白内障のリスクや、加齢黄斑変性と呼ばれる病気との関連も、一部の研究では報告されています。
最近の研究では、オゾン層の破壊によって人体に有害な紫外線が入りやすくなっていることも知られています。
紫外線の種類によっては免疫機能の低下を示唆する研究もあり、日に当たることが人の健康にマイナスに働くのでは、と考える学者もいるのです。
紫外線の影響というのは、時代とともに、あるいは環境破壊の進行とともに変わっています。ポジティブ面よりもマイナス面の方が大きくなっているのではないか、という指摘もありますね。
新里:メリット・デメリット両方ありますが、デメリットの方にインパクトがありました。
碓氷:日光の当たらない場所に移動しました(笑)。
Comment