ミモレストアで販売中の「HItsuki(ヒツキ)」のアンティークレース付きかごバッグ。デザイナーの武市 由さんが、お一人でひとつひとつ手作りされているというところに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、バイイングディレクターの福田麻琴さんがヒツキのアトリエを訪問。貴重なかごバッグの製作過程や、今回特別にオーダーしたコラボバッグの魅力に迫ります。
かごバッグ好きが高じて、自分の理想を形に
元々バスケットが大好きで、海外旅行に行くたびにアンティークのかごバッグやバスケットを買って集めていたという武市さん。でも、なかなか好きなデザインには出会えなかったそう。そんな折、自転車屋を営むお姉さんから自転車に取り付けるバスケットを作れないかと頼まれたのをきっかけに、かご編みの技法を習得することに。
その後、ご自身が理想とするバッグを作り始め、2018年に「ヒツキ」を立ち上げることに。今ではかごバッグ以外のバッグを持っていないくらい、私生活でもかごバッグを愛用している武市さん。どんなシーンにもマッチする、ライフスタイルに欠かせないものになっているそう。
かごバッグ作りは、子育てに似ています
「かごバッグをイチから編み上げていくのは、子供を育てる感覚に似ています。“ヒツキ”というブランド名には、 “陽”と“月”どちらもまわりを明るくできる存在、と言う意味が込められていて、実は娘の名前に由来しているんです。人の手をかけるぶん、機械では出せない温かみのある仕上がりも魅力。子供をお嫁に出すような気分で、1つ1つ丁寧に、愛情をこめて作っています」(武市さん)
サクラ材を使用したウッドハンドルも印象的
カバーなしでも使える、あずま袋付き
ジェーン・バーキンのように、気負わず毎日使いしてほしい
季節や場所を問わず、どこに行くにもかごバッグを持ち歩いていたというジェーン・バーキン。そんな彼女のシンプルシックなスタイルが大好きで、武市さんにとって、今でもアイコン的存在なのだそう。ジェーン・バーキンが愛したかごバッグのように、あまり気負わずいつでもどこでも使えるバッグとして、どんどん普段使いして欲しいです、と武市さん。
10年、20年先も愛されるバッグを目指して
軽くて丈夫な籐のかごバッグは、10年、20年と長く育てていける存在。使い込むほどに艶が出てきて、深い色合いになっていく経年変化も楽しめます。付属のカバーは、春夏はレース、秋冬はカシミヤやファーなど、季節に合わせてカバーを変えられる仕様に。チャームやスカーフをつけてアレンジしたり、オールシーズン使えるのも魅力です。修理やパーツ交換も有償でHItsukiで対応可能。買ったら終わりではなく、SNSなどでも長く楽しめる方法を発信されています。
硬くて頑丈な籐を使用し、持ち手のパーツやカバーなど、素材にもデザインにもこだわって作られたバッグ。全く同じものはひとつとしてない、手仕事ならではの温もりあふれる逸品です。丈夫な作りなので、特別なお手入れも必要ありません。カビになりにくいので、濡れたら乾いた布で拭くだけでOKです。
いつもの着こなしに華を添える、毎日持ち歩きたくなるかごバッグ。アンティークレースのカバーや小ぶりすぎないサイズ感など、ミモレストアでしか手に入らないオリジナルモデルとなっています。10 年、20年先もきっと楽しめるスペシャルなかごバッグ、ぜひお手に取って頂けたらうれしいです。
撮影/田中駿悟(maettico)
取材・文/出原杏子