『トップガン:マーヴェリック』写真:Photoshot/アフロ

5月27日に公開されてから、ロングラン上映中の『トップガン:マーヴェリック』。1986年に『トップガン』が公開されてから実に36年ぶりの続編となるこの作品、何度も映画館に足を運ぶ“追いトップガン”する人が後を絶たず、9月16日からは『トップガン』と共に二本立て上映が決定されるほどの人気となっています。

『トップガン』(1986) 写真:Photofest/アフロ

『トップガン』(1986) 写真:Photofest/アフロ

そんなニュースを横目に、正直、「たしかにトップガンは懐かしいし気になるけど、トム・クルーズが飛行機乗るだけの映画でしょ? 何がそんなにいいの?」と思っていた私。しかし先日遅ればせながら鑑賞して、その謎が解けました。これはたしかに何度も観たくなるし、特に40代以降の我々には刺さりまくるだろうな、と。

 

「そうそう、こういうのが観たかった!」と言いたくなるような、80年代の王道ハリウッドムービー的な脚本とキャスティング、映像が最高で。ハリウッドムービー全盛だったあの頃に映画館で感じたワクワク感を、思い出させてくれるような映画なんです。まだ観ていない方がいたら声を大にしておすすめしたい、これは劇場で観るべき作品ですよ!

還暦を迎えたトムが演じるのは、アメリカ海軍のエリート・パイロット養成アカデミー、通称「トップガン」を主席で卒業したベテラン飛行士。そのコードネームは“マーヴェリック”。彼がトップガンの教官となって戻ってくるところから物語は始まります。その任務は、生徒たちに史上最も困難な任務を遂行させて、ひとり残らず生還させること。

『トップガン:マーヴェリック』写真:Photoshot/アフロ

海軍きっての飛行技術の腕前ながら組織内では厄介者として扱われ、左遷のような形で大空から地上勤務に配置換えとなり、若いパイロットたちには年寄り扱いされて……。もう自分は若くなく、現役ではないのだと思い知らされるマーヴェリックの姿。これってオーバー40なら、きっと誰もが一度は味わったことのある感覚ですよね。そんなマーヴェリックが苦境の中でもパイロットとしての信念や情熱を失わず奮闘する姿に、自らを重ね合わせて熱くなったり、涙したり。

「ただ飛行機で飛び回るだけの映画」だなんて、とんでもない。60歳にしてマーヴェリックを演じるトムの色褪せないかっこよさとマーヴェリックの生き様に、めちゃくちゃ勇気をもらえる作品だったのです。あまりにも感動して、劇場で何度泣いたことか……。

『トップガン:マーヴェリック』写真:Photoshot/アフロ

いろんな意味でトップガン世代のツボを押さえまくった作りは、さすがトム・クルーズがプロデュースを務めただけあるなあと思いました。みんなが観たいものを、わかってらっしゃる!

飛行シーンは本物の飛行機にIMAXカメラをつけて撮影したという、とことんリアルにこだわった映像も臨場感ばっちり。私はIMAXシアターで観たのですが、追いトップガンするなら、今度は4DXで観たい!

トムの相手役のバーテンダーを演じたジェニファー・コネリーも、とっても素敵な歳の重ね方をしていたので、そちらもぜひチェックを。調べてみたら、彼女は現在51歳。顔のシワがむしろセクシーで、魅力的でした。

『トップガン:マーヴェリック』写真:Photoshot/アフロ


私はトップガンにそこまで思い入れもなく、前作の復習もしないで行きましたが、それでも充分に楽しめました。続編ではありますが一本の映画としての完成度が高いので、予備知識なしでも大丈夫かと。もちろん、この機会に前作とのダブル上映で鑑賞する、というのも、今しかできない贅沢な楽しみ方だと思います。

それにしても、トムはティアドロップのサングラスをかけさせたらやっぱり世界一。若者たちに混じってビーチ・ラグビーに興じるシーンでは鍛えた水着姿で現役感もバリバリでした。今作のトムの出演料は135億円とも言われていますが、そんな高額ギャラにも納得の、彼にしかできない最高の演技に拍手!

 

 


前回記事「25歳以下の女性としか交際しない男・ディカプリオのもうひとつの「恋の法則」」はこちら>>