シャツを買い足さなくても「仕上げ」で今っぽく着る術をプロが指南

好きだった服がある日突然、似合わなくなる。そんな「おしゃれ更年期」を切り抜けるための処方箋のひとつに「シャツ」があります。肩に丸みが出て背中にもうっすら脂肪がつき始める。首筋や鎖骨が削げてセクシーになる、そんな体つきの変化を受け止めてくれるのがシャツなのです。

そう、年齢を重ねた今のほうが、昔よりもずっとシャツが似合う!おしゃれに迷ったら、いま一度シャツの着こなしを見直してみましょう。
 

シャツは買い足さなくてもいい!
手持ちのものを「仕上げ」で今っぽく


教えてくださるのはシャツ好きと言えばこの方、スタイリスト望月律子さん。
「“ベーシックこそ更新を”という声もありますが、同じベーシックな中でもシャツはちょっと別の存在。無理して買い足す必要はない、と思います。いわゆるザ・ベーシックなセットインのシャツをお持ちでしたら、トレンドにかかわらず着てもいい。ただし、必ずシャツに今っぽいニュアンスをつけることが大事です。着たあとに袖や襟、胸元を少しくずして着ましょう。私がいつもやっている具体的なやり方をご紹介します」(望月さん談・以下同様)
※セットインのシャツとは、肩のトップからアームホールの脇の下まで垂直に切り替えてあるシャツを指します。

シャツの襟、カフス、前立てがかっちりと見せているところ。この直線的なところを「揉みくずす」ことで、曲線を作ってあげます。あくまでもシャツのかっちりしたよさを生かしながら、優しいイメージを足すのがポイントです。
 

 

【ベーシックシャツの着方01】

 

スカートスタイルには
袖&襟をくずして着る

 

私が選んだシャツは、ストライプのリネンシャツ。そのまま着ただけでは、やっぱり体が馴染んでいない状態です。袖を調整し、最後に襟を持ち上げて空気を入れるのは、「体に服を合わせる」という意味でも大事なひと手間です。ぜひご自身でもやってみてくださいね。ボトムスには、ウエストリボンのボトムスを合わせてトレンド感をプラス。襟や袖をラフにくずしたおかげで、タイトスカートでもコンサバになりすぎず抜け感が生まれます。

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「シャツのストライプの色をリンクさせ、小物は黒で統一して着こなしを引き締めて。華奢なサンダルや普通顔のパンプスだとスーパーコンサバになってしまうので(笑)、ブーティサンダルを。ボリューム感のある足元の方がバランスがとりやすい」。シャツ(着用サイズ:フリー)¥11000/フレームワーク(フレームワーク ルミネ新宿店)  ラップスカート(着用サイズ:38)¥22000/ガリャルダガランテ(ガリャルダガランテ 表参道店)  ピアス¥242000・ネックレス¥54000・ブレスレット¥250000/ハム ( ハム 伊勢丹新宿本店)  バック¥62000/ヴァジック ニューヨーク(ドレステリア 新宿店)  靴¥30000/バーニーズ ニューヨーク(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター) サングラス/私物 身長/162cm


袖や襟の仕上げ方はいくつかパターンがあります。ちょっとしたことですが、どう処理するかによって印象もガラリと変わります。引き出しが多くなればなるほど、シャツはもっと楽しくなります。今度は別のパターンをご紹介します。

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【ベーシックシャツの着方02】

パンツスタイルには
女らしさを出す
肌見せ感を意識して

 

シャツの袖はざっくりと大きくロールアップし、襟は鎖骨を見せるように横に広げて「肌見せ」を意識します。こんなふうにシャツをくずすことで、上はベーシック下はトレンドと分裂して見えず、いい「つなぎ」になってくれます。今回はワントーンにまとめましたが、コットンやとろみ素材、足元のデニムと質感を変えることで重たく見えないようにしましょう。肌見せ感もあるので、軽やかなスタイルになります。

 





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  • 「ボタンダウンシャツ¥23000/ザ シャツ バイ アッパーハイツ(ゲストリスト)  共布ベルト付きパンツ¥26000/ドローイング ナンバーズ(ドローイング ナンバーズ 南青山店)  リュック¥26000/ガリャルダガランテ(ガリャルダガランテ 表参道店)  サンダル¥90000/ジャンヴィト ロッシ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)  ピアス・スカーフ/私物

「余談ですが、シャツをきれいに見せるため、バストをコンパクトに整えてくれるワコールのインナーを愛用しています」。シャツ(着用サイズ:1)¥23000/ザ シャツ バイ アッパーハイツ(ゲストリスト)  共布ベルト付きパンツ(着用サイズ:38)¥26000/ドローイング ナンバーズ(ドローイング ナンバーズ 南青山店)  リュック¥26000/ガリャルダガランテ(ガリャルダガランテ 表参道店)  サンダル¥90000/ジャンヴィト ロッシ(バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター)  ピアス・スカーフ/私物 身長/162cm

COLUMN
望月さんのおしゃれ、ここだけの話

今の気分は断然、セットインのシャツ
シャツ好きの望月さん。そのコレクションは膨大! 「特にこれというブランドはなくて、必ず試着してみて体に合うかどうかを一番に優先します。ゆるっとしたシャツもいいけれど、今また着たいのはこんな“きちんと顔のシャツ”」。ブルーの爽やかなシャツ(右)はファクトリエ、フラップポケットの白シャツ(左)はウィム ガゼットのもの。 

新しいおしゃれが開けた、無印のトップス
「上半身にボリュームのある私にとってドロップショルダーは、今のブームに関係なくよく着ていたアイテム。それがある日突然、写真に写った自分の姿に愕然! 体を泳がせていたことが逆効果で、ボリュームが隠せていないということに気がついて。迷走しながらたどり着いたのは、今までは絶対トライしなかった“ゆる身幅×セットインのトップス”。ゆったりしながらも肩が華奢に見えて、しっくりきたんです。この無印のボーダーは新しいおしゃれを教えてくれたアイテムです」 

 

(この記事は2016年5月13日時点の情報です) 
撮影/目黒智子 スタイリング/望月律子(kind) 
ヘアメイク/神戸春美 取材・文/昼田祥子