恋はやっぱりタイミングが大事?

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「好きな人ができたら、グイグイアプローチした方がいい!」なんて恋愛の指南書にはよく書いてありますが、その作戦を成功させられるのは、押し引きのバランスに長けている人だけ。毎日のように連絡をしていたのに、急にパッとやめてみたり。「好き好き!」と言って安心させておいて、ほかの人に気のある素ぶりをしてみたり……と、まぁこんな感じで。

いつも、全力でグイグイ来られたら、大抵の人は引いてしまうもの。柏木学生と花岡は、グイグイすぎるんですよね。2人が“僕たち肉食系です”ってタイプならまだしも、ふだんは飄々としているからこそ、急な肉食に「うっ……」となってしまう。

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とくに、寅子から、司法修習後の試験に合格したお祝いをしましょうと言われた花岡が、「できれば、2人でやらないか?」と提案したシーン。仲間だと思っていたのに、急に恋愛みたいになっとる〜〜! とちょっぴりゾワっとしてしまいました。しかも、寅子はようやく弁護士の道を歩み始めたばかり。恋愛にかまけている場合じゃなさそうなのに、タイミングも悪い!
 

 


ただ、演じている岩田剛典さんがかなりいい味を出してくれているおかげで、花岡ってなんかダメだけれど、なんか憎めないんですよ。計算高い子なのかと思いきや、ピュアに見える部分もあったりして。

花岡は、視聴者に「寅子、絶対に結婚するべきだって!」と思わせるような良キャラに見えてはダメ。かといって、みんながみんな「そんな男はやめとけ!」と口をそろえるようなダメンズになってしまうと、面白みがない。その点、岩田さんは“良い人だけれどなんだかなぁ”という花岡のキャラを、絶妙な塩梅で表現してくれています。

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第32話で、柏木路線を回避した花岡だが……

そんな花岡が、5月14日放送の第32話では、柏木路線を見事に(?)回避する描写がありました。明らかにプロポーズをしようとしていたのに、寅子の仕事への意気込みを聞いてしまったからか、ひとりで故郷の佐賀に帰っていきました。「ありがとな、猪爪」と言い残して去っていく姿、あまりにもカッコ良かった……! 今まで、第二の柏木とか言っていてごめんなさい。

ただ、佐賀には行ってしまったものの、ここで退場なのか? と言われると、そうでもなさそう。寅子の学友・よね(土居志央梨)が、花岡に恋心を寄せているのを匂わせるようなシーンもあったので、再登場してくれそうですよね。

ただ、寅子と花岡が結ばれるのはお互いに「はて?」の連続になってしまいそうだから、回避したいところ。個人的には、どんなときでも対等に話をしてくれる優三(仲野太賀)が、寅子のお相手にはぴったりだなぁと思っています。

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前回記事「今期ドラマは「ダメ男にハマるヒロイン」が大渋滞。分かっていても別れられない女心に共感が止まらない!」はこちら>>

 
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