生理の勘違い④——おりものシートは「ふしだらなこと」をしたから必要になる？！
たまにSNSでも話題になる「おりものシート」。女性でも全く必要のない人もいれば、毎日付けないと困るという人も。避難所などでも必要な物資ですが、「性的なことをするからおりものが出る、だから普段はおりものシートは必要がない」という勘違いがあるそうです。
柳田先生の見解
おりもの（帯下）は、子宮、膣、外陰部からの分泌物の総称です。
確かに、性交渉の際の膣内の刺激によって、おりものが数日増えたりすることもあります。多くは特に問題ありませんが、傷がついてしまったり、感染が生じた際にも分泌物は増える場合があります。ですから、そういうことも全く関係がないわけではないですが、普通の月経周期の中でもおりものは分泌されるものです。
おりものの原因は、正常な月経周期によるものから異常なものまで様々です。正常な月経周期では、排卵期に透明で粘調のおりものが増えます。通常は子宮の入口が閉じているものが排卵期には若干開き、おりものによって子宮の入口を塞いでいた粘液が流れて、子宮の中に精子が侵入しやすくなるんです。
また、生理前にも子宮内膜からの分泌物が増えることがあります。その他、子宮や膣内に感染が起きると白色、黄色、褐色、緑色などのおりものが出ることがあります。そういうときには、痒みや匂いが気になる人もいます。
「おりもの」とは、子宮、膣、外陰部からの分泌物の総称なので、気持ちの問題で増えるわけでも、全てが性的なものとの関連があるわけでもありません。
みなさん、いかがでしたでしょうか。この社会では生理がある人も、ない人も共に生きていますが、お互いに、そもそもどんなすれ違いや勘違いがあるのかも知らないことが多いのではないでしょうか。
また、生理がある人同士でも、個人差が大きい分、無理解が生まれることもあるのだと思います。正しい知識を知らなければ、望まない妊娠や感染症にもつながってしまう可能性のある生理中の過ごし方。改めて、生理がある人もない人も、正しい知識を身に着けていく必要があると感じました。
パートナーや家族がいらっしゃる方は、まさか血が青いと思ってないよね？ 生理は「安全日」だと思ってないよね？ と確認してみてください……！
イラスト／ぐうたらこ
取材・文／ヒオカ
構成／金澤英恵
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