今はSNSでだれでも情報を発信できる時代。あなたが知りたかった情報は、誰かがネットの海で発信しているかも。本特集は、ミモレ編集部から「新たな視点を得ることができる」「癒しになる」「知らない世界のリアルがわかる」情報をSNSで発信し、密かにバズっている人=「バズり人(びと)」さんのSNSアカウントをご紹介します。

今回は、YouTubeで、産婦人科の内容を中心に、視聴者の健やかで楽しい人生に役立つような医学情報を中心に配信している現役産婦人科医・ママ女医ちえこ先生にミモレ世代の女性のお悩みについてお聞きしました。

40、50代女性が婦人科に相談するお悩みは3種類!女性特有の疾患、更年期、あと一つは...?現役産婦人科医・ママ女医ちえこ先生に聞いた_img0
 


40代以上の女性のお悩みは3種類に分けられる


――ちえこ先生は現役産婦人科医として日々婦人科診療を行っていますが、40代以上の方から寄せられるお悩みはどういったものが多いのでしょうか。

ちえこ先生:婦人科の外来をしていて多いお悩みは3種類に分けられます。

まずは月経痛やPMSの症状といった、女性特有の疾患についての悩みです。

次は、更年期の悩みです。女性ホルモンであるエストロゲンの急低下によっていろいろな「更年期症状」が起こります。「ホットフラッシュ」と呼ばれるほてりや、発汗、疲労感、不眠、動悸、身体の痛み、月経周期が不安定になるなどの身体症状のほか、不安や抑うつなどメンタル面の症状も現れます。


特に40代、50代の方は月経の量が増えたり、ひどい月経痛などで生活に支障が出ていても我慢してしまう方が多いですね。

痛みの原因に病気が隠れていたり、症状を軽減させるお薬もありますので、一度受診されることをおすすめします。

あとは、性に関する悩みです。妊娠しにくい、望まない妊娠をしてしまった、性交痛があるなど性交を行う上でのトラブルです。

 

――その3つの悩みに対して、どう対処したらいいのでしょうか。

ちえこ先生:婦人科系の疾患についてですが、不調を感じた時にはまず婦人科を受診してください。不正出血があるなら子宮頸がん・子宮体がんの検診を。月経痛が強い、月経量が多いなどの場合は、筋腫や子宮腺筋症などの病気が原因のこともありますので、婦人科系のエコー検査も受けていただきたいです。


次に、更年期特有の症状についてです。更年期は個人差がかなりあるのですが、日本人の平均の閉経年齢は50歳で、その前後5年間が更年期だとされています。なので、そのぐらいの年齢にさしかかっていて、かつ、月経前後以外の時期でもほてりやめまいなどの不調が続く場合には、更年期症状かもしれないと疑ってみてください。

最後に、性に関する悩みについてです。腟の匂いや潤い不足、性交痛や性交時の出血などがあります。あとは不妊症や性交時の充実感を求める悩みもあります。

女性ホルモンが低下すると腟の分泌物が減り、腟内の環境が悪くなりやすくなります。しかし、膣内に挿入する腟錠によって治療できますので、気になる症状が出てきたら早めに相談してください。

――更年期特有の症状として、PMSや月経痛などとは違って、月経以外の期間でも症状が持続しているというのがポイントなのでしょうか。

ちえこ先生:そうです。女性ホルモンには周期的な変動と人生全体での変動があるのですが、更年期に伴う症状は後者で、女性ホルモンが揺らぎながら減っていくことで起こる症状です。

女性ホルモンの低下による症状は、ピルや女性ホルモン剤を使用する、あるいは漢方を使用することで対処できます。ただ、若い時の状態をキープするのがゴールではなく、閉経までの期間をソフトランディングしていくというイメージで、閉経までの自分の身体の変化を受け入れつつ、その経過を穏やかに過ごせるようにするのがいいと思います。