海外からも注目!60年前から「インクルーシブ教育」を実践している幼稚園があった

発達障害児と定型発達児が影響し合いながら成長。日本の幼稚園が実践する「インクルーシブ教育」に、海外からも熱い視線!_img0
写真:Shutterstock

社会のあらゆる局面で「多様性」が尊重されるようになった昨今。教育分野では、障害のある子どもとない子どもが一緒に過ごしながら共生社会を目指す「インクルーシブ教育」という言葉をよく目にするようになりましたが、実は60年前からこの教育法を取り入れている幼稚園が日本にあるのをご存知でしょうか?

 

その幼稚園とは、東京都武蔵野市にある武蔵野東第一・第二幼稚園。同園は創立時からずっと自閉スペクトラム症(ASD)の子どもを数多く受け入れ、定型発達(発達障害を伴わない人)の子どもと一緒に学ぶという独自の教育法を貫いてきました。

海外からも視察に来るほどユニークな同園の教育内容を知ることができるのが、園長である加藤篤彦氏が綴った『みんなを幸せにするインクルーシブ教育:自閉症児と定型発達児が共に学ぶ武蔵野東幼稚園の挑戦』です。本書を読むと、インクルーシブ教育が発達障害児だけでなく、定型発達児にも良い影響を及ぼすことが分かり、多くの人がインクルーシブ教育に対する先入観を覆されるでしょう。

そこで今回は、本書から同園の教育が定型発達児におよぼす影響を綴った個所と、インクルーシブ教育の重要性について言及した部分を抜粋したいと思います。