いよいよスタートした秋ドラマ。今回は、GP帯作品の初回放送を全チェックしたドラマライターが思うおすすめドラマをピックアップしました! これを見ておけば、間違いない!
 

 


3位『わたしの宝物』

『わたしの宝物』は、夫以外の男性との子どもを夫の子だと偽って産んで育てる“托卵(たくらん)”をテーマにした作品です。『昼顔 〜平日午後3時の恋人たち〜』(以下『昼顔』)『あなたがしてくれなくても』(以下『あなして』)など、踏み越えてはいけない一線で葛藤する女性を描いたシリーズの第3弾。『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)で、サバサバしたキャラクターを演じて“ハマり役”だと話題を集めた松本若菜さんが、本作では“悪女”に挑んでいます。

初回を観たとき、まず「うわぁ、この雰囲気懐かしい……」と思いました。プロデューサーが同じだけあって、『昼顔』や『あなして』の空気感とどこかが似ているんですよね。夫婦のタブーに挑んでいくぞ〜! という匂いがぷんぷん。

そして、田中圭さん演じる宏樹のモラハラ夫っぷりも、いい意味で最高でした……。夜遅くに連絡もなく部下を家に連れてきたり、イライラを美羽(松本若菜)にぶつけまくったり。「いや、何歳ですか?」と言いたくなるくらいのわがままさ。でも、そのおかげで視聴者が全力で美羽を応援できるので感謝(?)です。『月の満ち欠け』(2022年)のときも思ったけれど、田中圭さん、こういう演技が本当にうまい。リアリティがあるからこそ、観ている側も本気でイラつくことができるんです。


その一方で、美羽の幼なじみ・冬月(深澤辰哉)は癒やしの空気を纏っており、宏樹とは正反対。これは、恋に落ちるしかないやつじゃん……と思ったら、案の定、2人は一線を超えてしまいます。しかし、美羽のお腹に宿ったのが冬月との子どもだと分かった直後に、アフリカで起きた爆発事故で冬月と思われる人物が犠牲になったことが発覚。専業主婦であることに加え、母の入院費などでお金が必要な美羽は、「あなたの子どもよ」と宏樹に言い、2人の子どもとして育てていくことを決意しました。

ここから、神崎家はどうなってしまうのか……。宏樹は、ただでさえモラハラ夫なのに、本当のことがバレてしまったらとんでもないことになってしまうのでは……。ハラハラしながら、今後の展開を見守っていきたいと思います。