見極めは「アプリ」、被害に遭ったら「188」
こうなったら、詐欺に合わないのが一番だと思うのですが、見極め方法があればぜひ知りたいです。
「電話が始まると、他の人には絶対話してはいけない、あなただけ特別という感じで外界をシャットアウトして、誰にも相談させないようにする。しかも、借り入れをしていますが、自分のお金を持ち出しているわけでもない。だから気づくきにくいのが、この副業詐欺の手法。
本人がお金を借りている自覚がないので、気をつけようがないんです。
なので、何かアプリをダウンロードさせようとするときは、すべて疑ってかかってください。まずは、ここからです」(佐久間さん)
それでも騙されてしまったら、まず弁護士さんを探すのが一番早いのでしょうか?
「弁護士を探してください、といいたいところですが、弁護士によるので、まずは消費者ホットライン『188』に電話して相談してみてください。消費者センターから詐欺業者へアプローチしてくれます。しかし、消費者センターから電話がかかってきても拘束力はないので、詐欺業者はなんとも思いません。消費者センターは代理人にはなれないので、その後、弁護士などの専門家を紹介してくれます。
副業詐欺は気付くのは難しいですが、現状、副業ランキングやSNS、動画広告など入り口は別でも、手口はこれに集約されています。そういう意味ではシンプルです」(佐久間さん)
この連載でも気軽に始められる副業を紹介してきました。しかし、未経験だとクラウドソーシングなどからスタートすることが多いため、最初の単価がとにかく安くて、稼げない。そこが悩ましいところだったので、誰かがサポートしてくれて、稼げるなら助けてもらいたくなる気持ちも、ものすごくわかります……。
「副業は本来、主の仕事より稼げなくて当然なんです。だから『副』業なんですよ。
最初は月3000円稼げました、ちょっとずつ増やして月2万円になりました、と段階を踏んでいくのが副業です。徐々に増えて、気づけば月50万円になっていたらそれはアリですけれど、最初から一気に50万円稼げるなら、それは怪しいと思いましょう」(佐久間さん)
最初から稼げる副業なんてない。それを肝に銘じておけば、もし詐欺の入り口にうっかり立ってしまったとしても、アンテナを働かせて回避することができそうです。
構成/佐野倫子
イラスト/Semo
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