「在宅でできる副業」というと、個人でコツコツ、空いた時間に、自分にできること、やりたいことを仕事にして、お金に変えるというのが一般的ではないでしょうか?
それが最近、「在宅の副業だけど、企業で働く」スタイルが増えてきているといいます。その背景やメリット、可能性などを副業のプロに伺いました。
就職・転職とはちょっと違う、副業で企業が求めること
就職や転職活動は、ぶっちゃけ労力を使います。しかも、過去の経験上、なんだかんだで企業って若い人を求めているんですよね……。
ところが、パーソルイノベーションが運営する副業人材マッチングサービス「lotsful(ロッツフル)」代表の田中みどりさんによると、「転職や就職の場合、チーム構成上、年齢や性別を想定して採用する場合もありますが、副業ではそもそもそういう基準を設けていない企業がほとんど。転職に比べると、性別や年齢はそんなに気にされないケースが多い」といいます。
というのも、ご存じのとおり、世の中は空前の人材不足。転職市場は活況を呈しています。これが企業に与える影響は、私たちが思っている以上に大きいようです。
「lotsfulの場合、求人の6割くらいは中小企業やスタートアップ企業。数ある企業の中から自分の企業を知ってもらって、応募してもらうというのはとても大変なことなんです。でも、転職者を採用するのは大変だけれど、『副業だったらいいよ』と手伝ってもらえる可能性は高くなります。
また、中小企業やスタートアップ企業は、その企業規模からあまり社員を抱えられません。そうなると一人社員として採用するからには、その人にあれもこれもやってもらいたい。
それが副業なら、この部分はAさん、こちらの部分はBさんのように、うまく組み合わせることで一人分を補えるんです。何でも一人でできるスーパーマンを探すよりも、探しやすい。それは企業にとって大きなメリットです。
普通に考えると、年齢が高い人の方が、経験値はたくさんあります。実際、lotsfulを通して副業している方の中には、40代以上の人も多くいます。柔軟性にもよりますが、20代よりも30代以降の方が決定数は多い傾向にあります」(田中さん)
どうやら、伸びしろが期待される就職・転職市場とは、ちょっと傾向が違うようです。
私たち個人にとっても、就職や転職に比べ、副業の方が「企業で働く」ときの気持ち的なハードルは低くなります。
ただ、実際に求人をのぞいてみると、その分、求められるスキルも高くなりそうでちょっと腰が引けるのですが……。
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