車で15分ほどのショッピングモールにあるスーパーは、それはそれは巨大。全部を回るのにも一苦労するほど広い。正直、品揃えはモノプリのように意識高い感じではなかったが、大家族サイズの食材、調味料も多く、ドーンとまとめ買いするにはぴったりな場所で、それまで見たこともなかったビッグボトルの油や1.5Lサイズのヨーグルトなどなど、二人で両手大荷物になるほど購入して帰った。

その後も3回ほど訪れてはあれこれ購入したのだが、ある日夫が突然「やっぱりさ、あのスーパーはもう止めよう」と言い出した。理由を尋ねると「なんかやっぱり、安かろう悪かろう感があって、行くとげんなりする」という。でも実は、私もこっそりそう思っていた。モノプリに行くのは日々の楽しみだったのに、あの大型スーパーに行くのは、なんの喜びもなかった。スーパーで買うものだって、吟味して選ぶこと、ときめきは必要なんだとわかった。

ときめきを感じない大型スーパーに通ってみたら、夫が食の大切さに目覚めた件【フランス在住・井筒麻三子】_img0
ときめくといえば、もちろんマルシェも。行くまでは億劫なのに、着くと「あれも買いたい、これも買いたい」と、いつだって気分が高まる場所。

夫曰く「今までは、麻三子がマルシェやモノプリで良いものを買って、作ってくれたご飯を当たり前だと思って食べていた。でも、あのスーパーに行って、いかにそれが健康にもマインドにも大事なことなのかが、よくわかった」。

そうかそうか。私がせっせとマルシェやモノプリに足を運び、品質の良い食材を選んでいた意味をやっとわかってくれたか(笑)。でも、大型スーパー体験はよほどインパクトがあったらしく、最近はマルシェに買い物に行くのにも積極的に参加してくれるようになって、ビックリ。これぞ災転じて福となす、という感じかしら?

 

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<書籍紹介>
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心満たされるパリの暮らし』

著:井筒麻三子  写真:Yas
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講談社

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撮影/Yas
 


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