今回の本は、いわゆる「〇〇座の運勢は〜」と解説する占いとはひと味違い、出生時のホロスコープを元に自分で星読みをしていきます。ホロスコープは、生年月日と生まれた時間、場所が分かれば、ネット上で簡単に調べることが可能。自分が生まれたときに、太陽や月、その他の惑星がどこにあったのかが図で示されます。
それぞれの天体には象徴される特性があり、それらの位置関係によって、発揮される才能や、その時期などが変化するとのこと。
yujiさんが「才能がない人はいない」と綴る理由はここにあります。ホロスコープにちりばめられた天体はどの人も等しく10個。「私が生まれた時に水星がなかった!」「自分には土星が2つある!」なんて現象はないのです。
仕事と人の掛け算
yujiさんの本を片手に、私も自分のホロスコープを読んでみることにしました。この本は、自分の財となる源泉、適性がある職業、人より圧倒的な才能がある領域など、ホロスコープを見ることで様々な角度から自分を知ることが出来る内容になっています。パラパラめくりながら、自分にあてはまる項目を読んでいくと、気になるワードが出てきました。それは、海王星のページです。
海王星の場所で分かるのは「境界線を超えてミラクルが起きる領域」。ミラクルって?と思いながら自分のホロスコープを見てみると、海王星は7ハウスに。「仕事と人の掛け算効果」という言葉に視線が集中しました。それは、ここ1、2年の私がずっと感じていたことだったのです。
今の私は、会社で契約社員として働きながら、副業でオンライン書店を運営しています。コンセプトは「ケアする人をケアする本屋」。20代の後半から母親の介護を一人でしていた経験から、母の亡き後「介護している人達に何かできることはないか……」と考え、もともと職業だった図書館司書として得たスキルを活かして本屋という形になりました。そもそもはビジネスとして考えていたわけではなく、ある意味「本屋」も「副業」も結果論です。
本屋を始める過程で、yujiさんの解説にある「思いがけずベストマッチの人と出会う」ことがとても多かったんです。「とりあえずやってみたら?」と背中を押してくれた人、「それだけ目的意識があるなら仕事にできますよ」と言ってくれた人、「楽しくやっていける方法を一緒に考えましょう」と言ってくれた人。その時々に出会った人が、少しずつ私に新しい道を開いてくれて、それをやってみる。そんな繰り返しを重ねて今に至っています。出会う順序もタイミングも「思いがけずベストマッチ」だったとしか言いようがないのです。
星読みで分かる私の才能とは?
また、才能には先天的なものと後天的なものがあるそうで、それぞれ木星と土星がどこにあるか(ハウス)で分かります。なんと私の場合、どちらの惑星も6ハウスにいるじゃないですか。
努力しなくてもできてしまう先天的な才能は「仕組みを整え、ケアする才能」。ケアという言葉にアンテナが立ちつつも「仕組みやシステム、制度を作り上げたり、制度設計や運用をすることでインフラなどの社会基盤をになったり……」という説明に、思わず頭の中はハテナマークだらけ。
今は苦手に感じていても実は得意なこと、つまり後天的な才能は「自分を滅して、社会を回していく役割を担う才能」。いやいや、社会どころか自分の身のまわりのことを回していくだけで精一杯です! これは一体どうしたことでしょう。
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