さっそく続きです。

大好きな工場見学スタート!


秘密大好き、裏方さんリスペクトの有田です。鋳物メーカーの「能作」では工場見学が可能。「型」「錫」「炉」「削」といった作業工程をしめす“おしゃれなサイン”を順番に巡ることで、素人にはいまいちわからなかった「生型鋳造」を目で見て理解できる仕組み。近年は生型だけではなく、いろんな技術を駆使して鋳造しているそうですが、歴史ある高岡銅器の製法をまずはお勉強!

  • 「型」この型の中に砂と水と粘土を混ぜたものや中子型を入れて型をつくります。
  • 「錫」いろいろな金属製品を製造していますが、「能作」といえば錫(すず)100%の製品! “やわらかい金属”ぐらいの認識しかなかったけれど、錫は金、銀に次ぐ高価な金属だと知って目の色が変わりました。
  • 「炉」錫製品のほかに、真鍮(アクセサリーでおなじみですが5円玉の素材でもありますね!)や青銅の製品も扱っているので、いろんな金属を溶かすコーナー。とくに音がきれいな真鍮製品は、磨き上げられた輝きの美しさも定評あり。
 

型からはずしたら削って底を溶接し、さらに磨いて仕上げます。型からはずしたものと製品を持ち比べたのですが、表面感はもちろん、その重さの違いにもびっくり。ベテラン職人さんはもちろん、“能作の製品が誇りだ”という若い女性や男性も多く働いていました。削りカスは金属なのにふわふわ。また溶かして製品になります。


「NOUSAKU LAB」で鋳物製作を体験することに!


工場見学でうっすらと理解した気になったけれど、やっぱり自分でやってみないことにはわからないもの💦💦 社屋内にある「NOUSAKU LAB」コーナーでは、錫製品の製作体験を行っています。さきほど見学した“生型鋳造法”そのままに、砂を押し固めて型を作り、溶かした金属を流し込んで鋳造。今回は文鎮というかペーパーウェイトをつくることに。
※要予約・製作物によって料金は異なるそうです。

いくつか種類がありましたが、富山県型の文鎮にします。シールを貼ることで表面に凹凸ができるそう。ベタですが名前を貼りました。「な」がどうやら貴重みたいで、ラス1をやっと発見してこの作業は終了。
  • 剥離しやすい粉をはたいてから、赤い土を掛けていきます。土はしっとりふわふわ。まず網でこしてひとつかみの土をのせます。
  • こんな感じにダマが取れてきめ細かくなった土が型にふわりとのっかりました。
  • さらに土を手づかみでどんどんのせていきます。かなりこんもりさせてもOKみたい。
  • 押し棒(?)を使ってぎゅうぎゅう押し込みます。とにかくぎゅうぎゅうするほど、細かい部分がキレイにできるそう。表面を平らにそいで、天地を逆にひっくり返します。
  • 蓋を開けると型が。型にある小さな穴に目打ちを刺して軽くコンコンすると型がすぽっと抜けました。おおおおお! シールの模様がくっきりです。
  • ここに溶かした錫100%を流し込みます。この作業は高温で危ないのでインストラクターが行ってくれました。わりとすぐに固まります。ボックス内で土を落とし、水で洗えば完成!
出来あがった文鎮はずっしりと重く、シルバーに輝いていていい感じ💛 また富山を訪れたら、ぐい吞みとかトレーも作ってみたいと思いました。

錫はイオン効果が高いので、水やお酒がまろやかにおいしくなるのだとか。そう聞くと欲しくなるのが女心。ええ、爆買いとまではいきませんが、錫製の片口と錫製のおちょこを購入。さらに磨き上げられた真鍮がとてもとても美しかったので花器を2つ購入いたしました。


その後、カフェで食事をしたのですがもちろん食器は「能作」のもの。「こういう使い方もできるのね」「この組み合わせも素敵だわ」などなど、欲望にキリがなくなるのでごちそうさましたら、早々に次の場所へ移動します。

小さな小さな片口はドレッシング入れにぴったり。曲がる“KAGO”はパン入れに可愛い。“KAGO”と私が購入した花器を組み合わせたディスプレイもカッコよかった……。やばい! おうちが錫だらけになってしまうw
“KAGO”をモチーフにしたアップルパイ。錫の入れ物に入れたらアイスクリームもまろやかになるのでしょうか? ※錫製品は長時間、冷凍庫に入れないほうがよいそうです。

続きます。