タレントの小林麻耶さんが、読者の方と「ほっとできる時間」を共有したい、そんな気持ちでお送りする連載です。

調味料で和えたサラダを、すかさず味見。「こうして、その都度、味を見ながら作っていくのがプロなんですね。勉強になります!」(小林さん)

料理は苦手で、できれば避けて通りたかったという小林さん。けれども結婚を機に、旦那さんと一緒に料理教室に通うようになったそう。そこで来たるべき年末年始のパーティシーズンに向けて、本格的なイタリアンを作ろう! と一念発起。イタリアンの巨匠、「リストランテ アルポルト」の片岡護シェフに、家庭でもできるイタリアンの基本を教えてもらうことになりました。

 


今回作るのは…
「タコとセロリのサラダ」


片岡シェフ 今回は、「タコとセロリのサラダ」です。イタリアンの基本の前菜ですね。誰にでもできる、簡単な料理です。

小林さん 簡単なのは嬉しいです!去年の冬は、お鍋でなんとか乗り切ったのですが、今年はいろいろなお料理に挑戦したいので……。

片岡シェフ 柔らかくボイルしたタコとセロリを切って和えるだけの料理ですから、本当に簡単ですよ。タコはどんなタコでも大丈夫です。では、さっそく始めましょう。

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片岡シェフ まずセロリを切ります。筋はとらずにそのまま、薄めの小口切りに。あまり薄すぎると食感がなくなっちゃうのと、塩気でしんなりしてしまううので、3ミリ幅くらいで。そのぐらいなら、繊維を感じないですから。では小林さん、ちょっと切ってみましょうか。手を切らないようにね。

 

小林さん はい。このぐらいでいいでしょうか?

片岡シェフ そうそう、うまいうまい。なんだ、上手じゃないの。

小林さん ありがとうございます! あれっ、これはちょっと厚かったかな。

片岡シェフ いいのいいの、イタリア料理は適当で。続いて、柔らかくなるまでボイルしたタコを、一口大のぶつ切りにします。ただし、足先は除くこと。タコって、足先でいろんなものを触るからね。タコを切ったらセロリと合わせて、調味料を入れます。イタリアって、スーパーにドレッシングって売ってないの。今回入れるフレンチドレッシングは、うちの手作りです。

小林さんの危なげない包丁さばきに、すっかり感心していた片岡シェフ。「ただ切っているだけなのに、ほめられちゃって恐縮です」(小林さん)

小林さん フレンチドレッシングは、市販のものでも大丈夫ですか?

片岡シェフ 大丈夫ですが、美味しいものを使ってください。でも、なくても大丈夫。

小林さん オリーブオイルは、どんなものがいいでしょう?

片岡シェフ 何でも大丈夫。なければ、サラダ油でも大丈夫ですよ。塩気と酸味、そしてオイルのバランスが取れていれば何でもいいんです。

小林さん ええっ、そうなんですね。

片岡シェフ オイルと調味料を加えて、和えればできあがりです。はい、ここで味見をしましょう。

「イタリアンの、とくに家庭料理は、適当でいいの。ただし、いい素材を使って、その味を活かすことが大切なんです」(片岡シェフ)

小林さん もうできちゃったんですね。いただきます……うわあ、おいしい!

片岡シェフ いや、これはまだおいしくない。ちょっと塩を足して、レモン汁とバルサミコも加えましょうか。イカなど魚介は、酸味を利かせたほうがおいしいんです。さあ、これでまた食べてみて。

小林さん さっきのでも、十分おいしかったんですが……。あれっ。本当ですね、さらにおいしくなっている! 今の完成形を食べて、初めて先ほどのものはパンチが少なかったということがわかりました。

片岡シェフ 最後にオリーブオイルを振りかけて、パセリのみじん切りを散らせば完成です。

小林さん 素敵、あっという間ですね。これなら、私にもできそうです! ところでタコは、どのくらいボイルすればいいですか?

片岡シェフ ものによりますね。すぐ茹であがるものもあるし、2〜3時間かかるものもあります。ちなみに今回のは、3時間ほど茹でています。

小林さん さ、3時間……。すでに茹でてあるタコを買ってきても大丈夫ですか?

片岡シェフ もちろん、大丈夫ですよ! では試食してみましょう。

 
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