ああもう師走。今年もあっという間に12月まできてしまいました。毎日なにかと用事があり気ぜわしいのですが、こういう時に限って物思いにふけってしまうのです。。

街路樹の山茶花が満開です。

山茶花を見てなぜだか湯豆腐を連想し(謎)、湯豆腐といえば…と古い本を書庫から探し出し、ページをめくっていて久保田万太郎を思い出し。

昭和40年に発行されたこの本は料理本というより文学的な香りのする一冊です。

私の中に”湯豆腐=久保田万太郎”という図式がいつの間にか出来上がっていて、冬の寒い季節の佗しい心にほっと温かい湯豆腐が沁みる…そんな風景が浮かびます。久保田万太郎の詩に山田抄太郎が曲をつけた、湯豆腐で始まる小唄は「寒おすな」で終わっています。京都の町家か、それとも料亭の小さな部屋か。一人で晩酌、湯豆腐をつついていたところに「寒おすなぁ」と芸妓が入ってきて部屋が明るくなり心も温かくなる、そんな様子を湯豆腐になぞらえて唄っています。

この豆腐料理の本にも湯豆腐の奥義が書かれています。ふむふむ、深い…私も今夜は湯豆腐にしましょう。