会社のデスクの伝言メモに、SNSの投稿に、ちょこっと手描きイラストがついていると、グッと好感度アップ。なんだかほっこりしますよね。

絵を描くのが苦手、でも、ササッとかわいいイラストを描けたらいいな……と思っている人も多いでしょう。

そんな人のために、「10分で絵が描けるメソッド」で定評のある、画家で作家のあきやまかぜさぶろう先生に、心がちょっと温かくなるかわいいイラストの描き方を教えていただきました。ほんの少しコツをつかめば、誰でも楽しくイラストが描けるようになるそうですよ。

大人にとっても、イラストは同僚や友人との楽しいコミュニケーションツールに。自分の手帳に日記がわりに食べたものや買ったもののイラストを描いたり、職場でメモを渡す時にちょっとイラストを添えたり、友人のバースデーカードに一言と一緒にイラストをつけたりするのもいいですね。さりげないセンスが光ります。

あきやまかぜさぶろう先生は、絵本とドリルの発行部数が累計176万部を突破する知育のカリスマ。この夏刊行したばかりの『あきやまかぜさぶろうの 夏休み絵日記ドリル』(講談社)が好評発売中です。この夏、手描きイラストを楽しんでみませんか?
 

一番のコツは、「ものの特徴をとらえること」


――「絵が描けない」と苦手意識を持っている人も多いです。

あきやま先生:それは、子どものころに絵の描き方を教わっていないからです。「ピアノを自由に弾きましょう」と言われても、弾き方の基本を習っていなかったら弾けせんよね。同じように、学校で「絵を自由に描きましょう」と言われても、描き方がわかっていなければ、描きたいものを描けるようにはなりませんから、そのうちに絵が苦手と思うようになってしまったのでしょう。ちょっとしたコツをつかめば、すぐにかわいいイラストが描けるようになりますよ。

――大人になっても、メモやSNSにちょこっと添えるワンポイントのイラストを描きたいです。何かコツがありますか?

あきやま先生:一番大事なコツは「特徴をとらえた形の取り方」です。まず、描こうとするものの特徴をつかみましょう。動物で例えるなら、ライオンならたてがみをつけ、キリンなら首を長くすると、誰が見てもそれらしくなりますよね。

 
 

――たしかに!! たてがみがあると、体が四角でも丸でもライオンらしく見えますね!

 

「ペンギン、犬、猫とイチゴケーキ」のイラストに挑戦!


――実際に、イラストの描き方をいくつか教えてください。

あきやま先生:夏なので、涼しさを感じる動物のペンギンと、ご家庭でも飼っている方が多い犬と猫、スイーツファンにうれしいイチゴケーキの描き方をご紹介しましょう。
特徴をつかんで描いてみてくださいね。
 

 

【ペンギン】
特徴は、短い足と体の横についた大きめの羽、小さなくちばしです。
1、頭と体を描く。
2、羽と足を描く。
3、顔を描く。
できあがり!
 

 

【犬】
特徴は、垂れた耳。顔と体と4本の足を描くと動物に見えますね。
1、頭と体を描く。
2、耳としっぽを描く。足を描く。
3、顔を描く。
できあがり!
 

 

【猫】
特徴は、ピンと立った耳とヒゲ、体の模様です。
1、頭と体を描く。
2、耳としっぽを描く。
3、顔を描き、体に模様をつける。
できあがり!

*犬や猫を飼っている方は、その特徴や模様を描くとさらに楽しくなります。
 

 

【イチゴケーキ】
特徴は、四角と三角でケーキを描くことと、三角のイチゴを上に乗せることです。赤いイチゴが華やかな印象になります。
1、四角と三角でケーキの形を描く。
2、イチゴを描き、スポンジに線を引く。
3、スポンジにイチゴを描く。
できあがり!


あきやま先生:コツさえわかれば、自分が描きたいイラストをどんどん描けるようになります。描きたいものを決めたら、その特徴をしっかり描くとイラストにしたときにわかりやすくなりますよ。ぜひコツをつかんで、大人になってもイラストを描くことを楽しんでくださいね。


――『あきやまかぜさぶろうの 夏休み絵日記ドリル』には、いろいろなワンポイントイラストの描き方のコツがたくさん紹介されています。小学生のお子さんの夏休みの宿題の参考にぴったりの一冊です。
また、ご自分でイラストを描くときの参考になることがたくさん掲載されています。「自分が描きたい!」と思ったものをササッと描けたら、楽しいですよね!
 

 

試し読みをチェック!
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『あきやまかぜさぶろうの 夏休み絵日記ドリル

「1日10分シリーズ」累計176万部のあきやまかぜさぶろうによる、夏休みの宿題で必須の「絵日記の描き方」ドリル!
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~こんな悩みに対応~
「テーマやネタの探し方がわからない」
「『何を描いたらいい?』と聞かれて困っている」
「どういう絵日記が、教育現場で評価されるか知りたい」

 

作者プロフィール 
あきやま かぜさぶろう

画家・作家 1948年長崎県生まれ。1971年、二科展に初出展した作品が特選を受賞。1972年、二科展銀賞で連続受賞。現在は画家活動をしながら、幼稚園・保育園での絵画教室や幼児教室でも受験指導など数多くの現場で絵画指導を続けている。
『1日10分でえがじょうずにかけるほん』(講談社刊)は、シリーズ累計176万部を突破。お絵描きのコツを子どもにわかりやすく説明し体験させる「あきやまメソッド」で圧倒的な支持を得て、「児童絵画指導のカリスマ」として知られる。

 


取材・文/高木香織