多くの世代で、また性別も超えて、アンダーヘアの脱毛=VIO脱毛への注目が年々高まっています。今回は、VIO脱毛の医療レーザー脱毛をおこなっているアヴェニュー表参道クリニックの髙橋由佳先生に話を伺いました。最終回は、医療レーザー脱毛の機械によって、脱毛効果に違いはあるのかについてです。


教えてくれたのは、アヴェニュークリニック
髙橋由佳先生

Profile 
杏林大学医学部卒業後、杏林大学医学部付属病院、公立福生病院、久我山病院皮膚科にて研鑽を積む。現在は、アヴェニュー表参道クリニックで水曜日の診察を担当している。得意な施術は、ボトックス・ヒアルロン酸などの注入治療、シミ・たるみ治療など。
Clinic data
アヴェニュークリニック

表参道クリニック
東京都港区南青山3-18-16 ル・ボワビル4F
tel. 0120-365-558

六本木クリニック東京都港区六本木7-14-7 六本木トリニティビル5F
tel. 0120-766-639
 


関連記事
【体験談まとめ】VIOってどの部位?人気の形と男性ウケ、実際の痛みと処理に必要な期間は?>>

ダイオードレーザー、アレキサンドライトレーザー、ヤグレーザー、ソプラノ……使う機械によって、脱毛効果の差はある?

 

編集T:私はこれまで全身をいくつかのクリニックで脱毛してきましたが、調べれば調べるほど、いろんな機械があって、なにがいちばん脱毛効果があるのか気になっています。アヴェニュークリニックは、熱破壊式のダイオードレーザーの「ライトシェアデュエット」と蓄熱式の「ソプラノチタニウム」という脱毛器を採用されていますが、それはいちばん効果を実感されたからですか? どちらもよく聞く名前です。

髙橋先生:国内で承認されている医療レーザー脱毛器はたくさんあり、それぞれに脱毛効果が認められています。その中で、これがいちばんですよ、というのは、なかなか難しい。確かに言えるのは、クリニックで使っている医療レーザー脱毛器なら脱毛効果が得られるということです。

編集T:なるほど〜。それぞれの機械のメリットとデメリットを調べて、どのクリニックに通うか悩んできたのですが、しなくてもいい努力だったのかも……(笑)。

髙橋先生:多少の特色の違いはありますが、「どの機械を使っているか」よりは、「経験値や技術力の高さ」のほうが大事だと思います。医療レーザー脱毛の機械は、単に出力を上げれば上げるほどいいというわけではありません。レーザーの出力を上げると、脱毛効果は上がりますが、火傷を起こすリスクも上がります。肌や毛の状態が異なる一人一人に合わせて、数値を見極める、打ち損じがないように丁寧に打つ、その経験値・技術力がキモだと考えています。
 

ダイオードレーザー脱毛の利点は?

 

編集T:では、機械の話に戻りますが、髙橋先生は、ダイオードレーザーの利点について、どのように感じていますか?

髙橋先生:ダイオードレーザーの「ライトシェアデュエット」の魅力はいくつかあります。
ひとつ目は、冷却装置がついており、冷却しながらレーザーを当てられるので、痛みを感じにくく、その分出力も上げられます。そのため、脱毛効果を得やすいんです。出力を上げやすい分、細い毛も脱毛しやすいメリットがあります。

ふたつ目は、押し当てながらレーザーを打てることです。機械を肌に押し当てることで、その分、機械から毛根までの距離が物理的に縮まりますよね。だから、脱毛効果を発揮しやすい。腕や脚などの広い部分なら、吸引機能がついたハンドピースを使えるので、これも吸引により距離が縮まります。

蓄熱式脱毛の利点は?
 

編集T:アヴェニュークリニックで採用されている、蓄熱式脱毛の機械「ソプラノチタニウム」のほうはどんなメリットがありますか?

髙橋先生:ほかの脱毛器よりもより痛みが抑えらる設計になっており、部位によりますが施術時間の短縮、色黒の方や日焼けで肌が黒くなった方でも施術が可能なのがメリットです。また、皮下に達する深さが異なる3つの波長のレーザーを同時に照射できるので、毛根が深い濃い毛から、浅い産毛まで、より効果的に脱毛がおこなえます。
 

熱破壊式、蓄熱式の機械には違いがありますか?

 

編集T:アヴェニュークリニックで採用されている脱毛器は、先述の通り、熱破壊式と蓄熱式の脱毛ですが、私自身ここ何年も脱毛についていろいろ調べていても解決しなかった悩みが「結局、どっちが脱毛効果が高いの?」という点です。

髙橋先生:2種の機械の大きな違いは「レーザーが作用する場所」です。ダイオードレーザーは、レーザーが皮下の深いところにある毛乳頭や毛根などを破壊することで脱毛効果が得られます。そのため、熱破壊式と呼ばれます。
一方、蓄熱式では「ソプラノチタニウム」という機械が有名ですが、熱破壊式とは違う部位に作用しているんです。じわじわと毛包全体に熱を蓄熱させ、発毛の指令を出す役割をもつ「バルジ領域」を破壊するのです。バルジ領域は、毛乳頭より浅いところにあるため、レーザーを高出力にしなくてもいいと言われています。そのため、痛みが出にくいとされています。

編集T:アヴェニュークリニックでは、どちらの脱毛器を使う場合でも、麻酔(脱毛料金に含まれる)を使われていらっしゃると思いますが、私が以前通っていて、初めてVIO脱毛をしたクリニックは、蓄熱式の機械を使っており、「痛みが少ないから、VIO脱毛も麻酔なしでやっています」と言われました。とはいえ、麻酔がないとしっかり痛かったですが(笑)、やはりほかと比べると、痛みが少ない機械なのですね。
脱毛効果はどちらが高いのでしょうか?

髙橋先生:医学的な視点では、熱破壊式と蓄熱式、それぞれに特徴があり、優劣はつけにくいと考えます。Tさんは両方の機械で脱毛をされたことがあるかと思いますが、脱毛効果に違いがあると感じましたか?

編集T:そう言われると、確かに、どっちがより毛が抜けたか、はっきりとは分からないかも……。結果的にはどちらの機械を使っても、ちゃんと毛は減りました。最初に先生がおっしゃっていた、「どの機械を使っているか」よりは、「経験値や技術力の高さ」のほうが大事、とはこういう意味だったのですね。あとは、麻酔なしでの脱毛は私にとってはかなり苦痛だったので、麻酔さえあれば!

髙橋先生:そうですね。好みはあると思いますが、どちらも半永久的に脱毛効果があると、正式に認められている機械なので、安心して脱毛していただけます。ただし、部位や毛質によってご希望の機種での対応ができない場合もあります。クリニックで相談してみてください。

【VIO脱毛まとめ】VIOってどの部位?人気の形と男性ウケ、実際の痛みと処理に必要な期間は?
▼右にスワイプしてください▼


取材・構成・文/高橋香奈子

 

 


前回記事「VIO脱毛前の「自己処理」。どこまでしていくのが正解?」>>