結婚離れ・恋愛離れをどうにかするよりも必要なこと

 

若者の「結婚離れ」「恋愛離れ」も言われて久しいですが、まず言いたいのは「ほっとけよ」ということ。そんなプライベートなこと、他人にとやかく言われることじゃないよなぁ、とまず思うわけです。

 

車離れと同様、お金のなさも要因の1つだと思いますが、結婚しないほうがおかしい、恋愛して当たり前、という価値観が揺らぎ、「必須じゃないんだ」という考えが社会に浸透しつつあるのは、とてもいいことではないでしょうか?

恋愛しなくなったら婚姻率も下がるし、結婚する人が減れば少子化が進む、という意見が多いのも承知していますが、必要なのは「結婚したくない・子どもはほしくないという人の考えを変える」ことではなく、「結婚したい・子どもが欲しいという人の支援」だと思います。

現状、まだまだ女性は子育てとキャリアがトレードオフになりがち。全額自己負担だった不妊治療は、基礎的な治療が昨年4月から原則3割負担になりましたが、保活(子どもを保育園などに入れるために、保護者が行なう活動)で苦しむ人もまだまだ多い。街に出ればベビーカーを蹴られたり、公園で遊べばうるさいとクレームを入れられたり。

子持ちに不寛容かつ子育て支援が薄い社会では、本当は2人目、3人目が欲しくても諦める人も多くいます。子ども手当だってすずめの涙! 子どもを欲しいと思う人が安心して、子どもを産み育てられる社会にはほど遠いのです。そうした支援はもっともっと手厚くなってほしいと思います。

そして結婚離れ・恋愛離れといっても、メディアが主になって醸成する「恋愛至上主義」はいまだ健在。いい年をして結婚していないと「問題アリ」の烙印を押されますし、まだまだ結婚・恋愛して当たり前という圧は強いというのが、筆者のリアルな実感です。