あなたはどのタイプ?まずは「尿漏れ」の種類を知ろう


尿漏れは、原因によっていくつかのパターンに分けられます。自分がどういう状況のときに尿漏れしやすいか、振り返ってみましょう。

 

・尿意がないのに突然ちょい漏れ! 「腹圧性尿失禁」
咳、くしゃみ、大笑い。重い物を持った、ヒールの高い靴を履いて歩いた。子どもと一緒に縄跳びやトランポリンをして遊んだ……など、これらはすべて瞬間的にお腹に圧がかかるシチュエーションです。このときに、尿意を感じていなかったのに突然尿が漏れてしまうのは、骨盤底筋群の衰えが原因。出産の経験や閉経による女性ホルモンの低下により骨盤底筋群が衰えると、どうしても尿が漏れやすい状態になってしまいます。

・突然の尿意でトイレに間に合わない! 「切迫性尿失禁」 
さっきまで全然尿意を感じていなかったのに、急に我慢できないほどの尿意が襲ってきてトイレに間に合わない……。これは脳と膀胱の連携にエラーが生じることで起こります。膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮して、トイレが近くなるのが「過活動膀胱」で、これが進行すると「切迫性尿失禁」になります。閉経前後の女性ホルモンの低下による自律神経の乱れや、メンタル的なストレスなども切迫性尿失禁を引き起こす要因になります。

・大量に漏れるリスクもあり! 混合性尿失禁
混合性尿失禁は、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁をあわせた失禁です。
加齢や肥満、骨盤底筋群周りの筋肉低下が悪化して、「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」の両方が生じるケースがあります。「切迫性尿失禁」の場合は、骨盤底筋群がしっかりしていれば、突然尿意が襲ってきてもキュッと締めることで漏れを回避できますが、骨盤底筋群が衰えているとストッパーが効かないので、大量に漏れてしまうことも。そうなると生活に支障がでてきます。

 

普段の生活の中で、「尿漏れはあるけれど、まぁ少しだから」と、何も手を打たなければ、女性ホルモンの減少によりさらに骨盤底筋群は衰えていき、閉経後にはもっと尿漏れが深刻になってしまいます。