ーー10代の頃、高校時代はどんな感じでしたか? さきほど「調子に乗っていた」「共演者に嫌われた」とおっしゃっていましたが、想像がつかないです。

高校1年生の頃は、エキストラをやっていたんですけど、学校も仕事も中途半端でした。熱心にはやっていたんですけど、頑張り方がわからなかったので、とんがっていたんですよね。ネガティブな発言や、人が傷つくことも平気で言っていました。素直に言うことが全てだと思っていたので。10代ならではの“葛藤”だったなって今では思うんですけど、その言葉だけで片付けちゃいけない部分もあると思うので、10代の頃に迷惑をかけた人に今会うと「本当にあのときはすいませんでした」って言うようにしています(笑)。

 

ーー謝ることができるの、偉いです……!

「そんなに大きくは変わってないかもしんないすけど、心はちょっと入れ替えました!」というのは伝えるようにはしています。

 

ーーお話を聞いていて、10代からお仕事をされて、いろんな経験をされているから、老成するというか、達観してしまっている部分があるのかなと思いました。急に大人にならざるを得なかったというか。

あ、それはそうかもしれないです。ただ、今も、「ちゃんとしてるモード」は仕事をしているときだけで、友達と会って遊んでいるときは「うえーーーーーい!」って感じです(笑)。

ーー安心しました(笑)。公私の切り替えが上手とはいえ、役のイメージで見られたり、自分とかけ離れた役を演じることに、ストレスを感じることはありますか?

やっぱり、荻野みたいに自分の周りにもいなかった人物は、読解に時間がかかります。それはストレスではあるんですけど、ありがたいストレスですし、なんだかんだ楽しんでいると思います。ずっと、身の丈に合わない環境に置かれることが多かったので。初めて台本をもらった『弱虫ペダル』が、初舞台で初主演。『天気の子』も初めての声優で主人公。大したキャリアも積んでいない中で、いきなりポンと。そういうこと続きだったので、なんか、慣れました(笑)。