シッターのプライバシーにも配慮


──実際に利用するご家庭と事前にオンラインで面談をする仕組みがあるそうですが、そういった制度はベビーシッター業界だと普通にあるものなんですか?

伊藤:オンライン面談をする会社は最近増えてきています。何年か前だと、そういった制度もまだなくて、当日まで何もわからないし、親御様も不安だと思うんですよね。でも私が登録していた会社でも途中から任意ではありましたけど、事前のオンライン面談という制度ができてお互いの情報を知れるようになりました。Fluffy Ketではオンライン面談を必須にしています。ヒアリング自体はお子様の体調、緊急連絡先、避難先などを確認して5分程度で終わるものですが、オンライン面談で一番大事なのは、お互いの雰囲気を知ることです。人と人なので、いくらすごくスキルや資格があったとしても、ちょっとこの人なんか違うかもって思うこともあるじゃないですか。

 

──実際に予約のホームページ拝見したんですけど、シッターさんの情報を見ると特技とか、顔写真はあるんですけどお名前などが伏せられていて、実際予約して利用するとなったときに、詳細が分かる仕組みになっていますよね。シッターのプライバシーに配慮してのことなんでしょうか。

伊藤:そうですね。会社によっては個人的な情報が、住んでいる区まで公開されたり、写真も必須ということもありました。検索したら個人情報が出てくるというのは、プライバシーが守られていないと感じます。働くにはそれぐらいのリスクが必要なのかなと思ったこともありましたが、Fluffy Ketでは、基本的には予約が成立する前までは、利用者側に一切個人情報は開示しないようにというのは徹底しています。あとは任意で、ここまでだったら情報開示していいよという情報は載せたりはしています。

 

──日本ってまだまだシッターが定着してないっておっしゃっていましたが、自分たちの家庭で全部やらなきゃいけないという圧力が強いですよね。

伊藤:誰かに子どもをお世話をしてもらうことに罪悪感を感じる親御さんもいらっしゃいますが、私たちはどっちかと言うとシッティングというより、遊園地に連れていってもらったような感覚になってもらいたいなと思っているんです。

伊藤:私達がやっているのはエンターテインメントをお届けするベビーシッター事業ですが、エンターテインメントって結局何なのって思う方もいらっしゃると思います。実際会いに来てもらって、見てもらって、体感してもらう、ベビーシッター体験会を行っています。こういうお兄さんお姉さんがおうちに来てくれて、お歌だったりピアノを弾いてくれたりして楽しませてくれるんだというのが分かって、利用しやすくなると思うんです。これからも体験会を定期的にやっていきたいなと思っています。