小学生の時からモデル、女優として芸能の仕事を続けながらベビーシッターの仕事をしてきた伊藤梨沙子さんは、今年4月に、子ども・子育て支援×エンターテンメントを掲げる株式会社Fluffy Ket(フラッフィーケット)を立ち上げ、通常の保育に加え、エンターテイメントのスキルを持ったシッターが、歌やダンス、演劇などで子どもたちを楽しませるサービスを始めました。女優から起業という決断の背景を聞きました。(聞き手:ヒオカ)

 

伊藤梨沙子
1996年生まれ。小学4年生からから芸能活動を始め、08年からは松岡茉優らと共にテレビ東京系「おはスタ」のおはガール、『ピチレモン』専属モデルなどを務める。映画『禅と骨』、NHK Eテレ『さんすう犬ワン』、TBS系ドラマ『アトムの童』などにも出演。ベビーシッターとしてはJADP認定ベビーシッター・ACSAベビーシッター養成+現任研修修了・救命技能認定証取得済み。

 

芸能の仕事とベビーシッターを両立


──小学生から芸能のお仕事をされていて、19歳からベビーシッターを始められたそうですが、ベビーシッターを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

伊藤梨沙子さん(以下:伊藤):芸能系の高校に通っていたのですが、そのときに周りにベビーシッターのアルバイトをやっている子がいたんです。個人事業主として働けて、普通の飲食などアルバイトよりもスケジュール的に融通が利くから、芸能の仕事と両立しやすいよと教えてくれて。飲食店とかイベント、試食販売などいろんなアルバイトをやっていましたが、大学に入ってからベビーシッターの仕事を始めました。始めてみるとベビーシッターの仕事がすごく好きになって、これも天職かなと思い、7年ぐらいずっと続けていました。

──芸能の仕事との両立はやはり大変でしたか?

伊藤:そうですね。7年間、ベビーシッター会社に登録して、そこでベビーシッターとして働いていて、割と働きやすくはありました。ただ、やっぱり当日や前日急に芸能の仕事が入ると、キャンセルせざるを得なくて、ペナルティとして1万円くらいの罰金があったんです。1時間だとシッター5時間分くらいの金額でした。それに親御さんにも迷惑をかけてしまうし、難しいなって思うことはありましたね。それもあって、芸能をやりつつも罰金を負わせず働ける会社を作りたいなと思うようになりました。