職場の人にわざわざ更年期だと伝える必要はない

 

今では、女性の社会進出は当たり前で、40代でも社会の中で重要な立場を担う管理職についている人も多くなりました。その大切な時期に来る更年期。仕事の繁忙期などなかなか休みを取ることが難しい時に、職場に更年期による不調をどう伝えるべきなのでしょうか?

 

「私は、わざわざ自分が更年期であることを職場に伝えなくてもいいと思います。更年期症状としては、ホットフラッシュが一番多い症状だと思いますが、もちろんその場にいる誰もが暑さを感じていないのに、自分だけが汗をかいているという状況に、恥ずかしさを感じることはあるでしょう。

でも、更年期の不調はすべての女性が迎える可能性があります。『この人だけなぜ汗をかいているんだろう』と思われるかもしれませんが、更年期が45歳から55歳くらいの間に起こるということくらいは、知っている人が増えたのではないかと思います。

今は、更年期世代の著名人の方々が自分たちの更年期の不調の悩みをメディアで発信し、更年期の不調について、情報共有しやすい社会になりましたよね。それは、私たちの親世代が、更年期と言えないと抱えていた悩みとは違うものになっています。

もし、今はまだその認知がない人が多い場合でも、周りが知識を持つことで、いずれはその年代の人たちの不調が更年期によるものだと推測できる社会になると感じています。

物事はすべてにおいて流動的で、同じ状態で膠着状態が続くわけじゃないんです。自分の体調も、仕事の環境も、社会の風潮も。

男性だって体調が悪い日っていうのはありますよね。それと同じように、自分が今は調子が悪いと伝えるだけで、その理由についてまで、仕事上の人に伝えなくてもいいことだと私は考えています」