新作歌舞伎『刀剣乱舞』尾上松也・澤村國矢・市川蔦之助インタビュー「“難しさ“を避けて、ただ観やすくするのでは意味がない」

好きな方が近くにいるから、きっと同じ気持ちで楽しめる

ーーSNSでも今、今回の舞台をすでに観た方の「よかった！」という声がすごくたくさんあがっていますね。あと、カーテンコールでの「写真撮影OK」を喜んでいる方もすごく多かったです。

松也　「写真撮影OK」は普段の公演ではやらないのですが、新作ではやることもありますね。とくに今回のようなキャラクターで、すごく人気がある場合はお客様がとても喜んでくださるので、それはサービスとして必要かなと。それこそ新作の時しかできないことですし。

ーーでは、新作歌舞伎『刀剣乱舞』が気になっている、行くかどうかを迷っているという方にメッセージを。

國矢　『刀剣乱舞』を好きな方も、歌舞伎を好きな方も楽しめる作品になってますのでね、ぜひ松也さんの初演出の舞台を見逃さないで、観ていただきたいと思います。

蔦之助　そうですね、少しでも興味があったらとりあえず劇場に足を運んでいただきたいですね。それで損をすることは絶対にないと思いますので。

ーーちなみに、『刀剣乱舞』も歌舞伎もどっちも詳しくないという人が観ても大丈夫ですか？

蔦之助　全然大丈夫です！　“客席が一体になる”って言い方がありますけど、（『刀剣乱舞』や歌舞伎が）好きな方が近くにいると、その気持ちって自分にも伝わってきますから。だから自然とまわりの方々と同じ気持ちになって、楽しく観られると思います。

ーーなるほど、気持ちが伝播するというのはすごくわかります。それでは最後に、松也さんお願いします。

松也　興味がありましたらまずネットを見ていただいて。たぶん今、みなさんが褒めちぎってくださってますから（笑）。

蔦之助　そういう評判が一番大事ですからね（笑）。

松也　あとは、自分もそのつもりで作りましたけど、観てくれた友人からは、「『刀剣乱舞』を知らなくても楽しめた」とか、「歌舞伎がこんなに面白いと思わなかった」といった感想をもらっています。『刀剣乱舞』と歌舞伎、どちらも見たことがない方でも予習なしで、そのまま劇場に来ても楽しめるように作っておりますので、ぜひ観にきていただけたらと思います。