クリスマスや帰省先での同窓会など、いつもより華やかなおしゃれが気になる今の時期、気負いすぎない大人のドレスアップのコツとは? ドレスアップ上手な欧米マダムたちの着こなしを参考にしながら、スタイリスト佐藤佳菜子さん流のドレスアップ術を教えていただきます。
 

特別なドレスやワンピースがなくても
ちょっとの工夫でドレスアップはできる

 


「久しぶりに同窓会に行くのですが何を着ていけばいいでしょうか? といったようなドレスアップに関する質問をインスタでもたくさんいただくのですが、ドレスアップだからと言って、その日しか着る機会のないような特別な服が必要なわけではないと思うんです。例えばこちらの写真のマダム。一見して華やかな印象ですが、着ているワンピースをよく見ると普段使いできそうなベーシックなデザインのもの。むしろこれくらいのドレスアップがこなれてて素敵ですよね」

 


「その場にふさわしい装い」をすることが
ドレスアップの基本

 

「ヨーロッパの人たちって、夕方に必ず一度家に帰って着替えてから夜の食事などへ出かけていて、ロンドンに住んでいたときからその文化はすごくいいなと思っていました。もちろん日本だと職場から一旦家に戻るなんて現実的に難しいかもしれませんが、仕事用の服と夜出かける服を無理に兼ねようとしなくていいんだ、ということは私にとって大きな発見でした。

実際にやってみると、ディナーひとつ取っても、ちゃんとその場にふさわしい服に着替えて食べるとなんだか楽しい。なので、ドレスアップの基本は必ずしも特別な服を着ることではなく、“その場にふさわしい装いをすること”なのではないかと思います。

こんな風に、常日頃からその場にふさわしい服を着て出かけることを繰り返していると、自然とドレスアップすることに慣れてくるので、いざというイベントがあるときにも気合いの入りすぎた服装にならなくなるはず。そういった大人の余裕を感じさせるドレスアップが、ツヤっぽさにも繋がってくるんじゃないかと思います」
 

シアーなオーバースカートはドレスアップにも日常使いもできる
今シーズン一押しのアイテム

 
ニット¥60500/サードマガジン×ラッピンノット、中に着たスカート¥93500、オーガンジースカート¥101200/エッセ ストゥディオス(すべてサードマガジン) バッグ/J&M デヴィッドソン 靴/マルジェラ
KANAKO’S コメント 
このシアーなオーバースカート、すごくいいなと思っていて。今回のコーディネートのようにスカートの上に重ねればドレスアップに使えるし、例えばブラックデニムの上に重ねたらカジュアルに着ることもできます。こういう風にいろんなシーンや目的に使える服があるとすごく便利です。今回合わせたニットやブーツも、いつも普段使いしている、ごく普通のデザインのもの。何か一つ飛び道具的なものを投入すること、そしてその飛び道具がいろんな場面に使えることが、大人のドレスアップのコツなんじゃないかなと思います。



普通の服に、とんでもなく大きなピアス。
これだけでも十分こなれたドレスアップスタイルが完成

 
ブラウス/ドゥロワー デニム¥29700/サードマガジン サングラス/レイヴァン バッグ、ピアス/シャネル 靴/ジャンヴィトロッシ
KANAKO’S コメント
一つ目のコーデと同様、とんでもなく大きいピアスなど、いつものデニムコーデに何か一つ飛び道具的なアイテムを合わせるだけで、十分ドレスアップになります。もちろん時と場合によるとは思いますが、キメキメな髪型に特別なワンピースといった装いよりも、これくらい肩の力の抜けたこなれ感が、むしろ今どきっぽいんじゃないかなと思います。



次回のテーマは大人の女性らしい「メンズ服」の着こなし方について。おじさん風ジャケットやスラックスなど、シルエットの大きなメンズっぽい服を、ボーイッシュではなくツヤっぽく着るためのコツを佐藤さんに教えていただきます!


【お問い合わせ先】
サードマガジン tel. 03-5784-2588

※掲載アイテムで価格が入っていないものは本人私物です。
 

撮影/長谷川怜実(S-14)
着用・スタイリング/佐藤佳菜子
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini)
構成・文/堂坂由香
 

 

 

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