「日本の少子化を止めたい」という強い信念ゆえに、夫が知らぬ間に婚外で2人も子どもを作ってしまったという信じがたい悲劇に襲われた楓さん(47歳・仮名)。

真面目で仕事一筋、女性にも興味がなかった夫が突然変貌したのは、妻が子作りを拒否したことをきっかけでした……。

 
取材者プロフィール
 楓さん(仮名)47歳
職業:専業主婦(元看護師)
家族構成:夫、大学生の娘
  
 


「子どもが生まれる」という夫の報告に、妻は… 


婦人科医として生殖医療に長年従事し、不妊外来の病院を3院経営する夫・忠志さん(仮名)。その信念は「日本の少子化を止める」というもので、彼は強い意思で医療に取り組んでいましたが、妻が42歳の時に突然こんなことを言い出しました。

ーー僕は人生をかけて日本の少子化を止めるべく社会貢献をしてきた。なのに、自分には1人しか子どもがいないのは僕の信念に反する。あと2人か3人産んで欲しい。

今でこそ院長婦人として裕福な暮らしをしている楓さんですが、もともと同僚の看護師であり、仕事に情熱を注ぐ夫を支えるため苦労も多く、またこのとき娘さんが中学受験を終えたばかり。

中年期に差し掛かり、ようやく一息つけると思っていたタイミングで、楓さんは妊活や妊婦、そして出産に乳児のお世話……という、身体的にも精神的にも負担のかかる生活を送る気にはなれませんでした。

「言い出したら聞かない夫を散々なだめ、ようやく諦めたかとこの騒動を忘れかけていたとき……『あ、僕の子ども、男の子がもうすぐ生まれるから』と突然報告されたんです。本当に、何も悪びれる様子はなく、何なら嬉しそうな様子で」

このとき、楓さんは驚きのあまり、まるでテレビドラマのワンシーンのように手にしていた皿を床に落とし、そのまま茫然と膝から崩れ落ちたと言います。

「このときの記憶があまりないんですが、夫は、『ちょっとちょっと、どうしたの? 大丈夫?』と割れたお皿を片付けながらも飄々としていました。そして、本題の一言を付け加えたんです」

ーーー認知しても問題ないよね?

と。