撮影/Ominia

「人類が滅ぶのと差別がなくなるのはどっちが先だと思う?」

このような問いかけをしたのは、僧侶でメイクアップアーティスト西村宏堂さんのパートナーであるコロンビア人のフアン・パブロ・レジェス・ディアスさん。二人は旅行先のスペインで偶然出会い、コロンビアで同性婚をしました。パートナーとお互いを尊重するために必要な価値観とは? 多様性に理解のある社会になるためには? 今月5日にはNHK Eテレで放送予定の「超多様性トークショー! なれそめ」に初めて二人で出演。取材中も仲睦まじい2人にお話を伺いました。

――スペイン旅行中に知り合ったというお二人ですが、最初はどのような印象でしたか。


西村宏堂(以下、西村):自分が「こうしたらいいな」と心の中で考えていたことを、彼が自然とやってくれたことが何度もあったのです。例えば、一緒にサクラダ・ファミリアを訪れた時も、建物の中に隠されている巻貝や貝のモチーフが気になっていたら、彼もスペイン語の説明を読んで私に英語で説明してくれた。同じことをしたいと考えているのだな……って運命的なものを感じました。

フアン・パブロ・レイエス・ディアス(以下、フアン)::スペインでは、日本人はあまり見かけなくて珍しかったので、日本人とコンタクトをとったのは彼が初めてでした。だから日本人はどういった考えを持っているのか、すごく興味深いことでした。

 

――旅先で出会った方と実際に結婚まで至るのは、何か強いインパクトが必要にも感じますが。

西村:出会った時に「この人だ!」と思ったんです。そこで彼に誕生日と生まれた時間を聞きました。それを占星術keikoさんに相談したら、“これは強烈な御縁よ”って言われたのです。私と彼のホロスコープの相性は、仕事上のパートナーとしても、恋愛でもすごく縁のある相性だと。それを聞いて、やはり運命の相手なのかもと確信しました。Keikoさんの占星術の読み解きや開運(引き寄せ)の考え方は普段から納得する部分が多いので、今は遠距離だとしてもきっと上手くいく相手だろうと思いました。

 

フアン:皆さんが恋愛する時と同じで、最初は外見から興味を持ちました(笑)。彼のルックスは、私にとってとても魅力的でした。さらには考え方や美しいと思うものも似ているし、宏堂の優しいオーラが好きだった。そして、美味しい料理も作ってくれました。そういったことが重なって、どんどんひかれていきました。