6月2日(土)、澄み切った青空の中、ミモレ大学第二期が開講しました。7月末にかけて東京(全4回)と京都(全2回)で、各界で活躍し、自分らしい道を切り開いている方々が登壇します。これからの人生を輝かしく、充実したものにするためのヒントに満ちた講義から、ダイジェストでお伝えします!
 

自分や社会、未来を知ることで
小さな変化を起こすきっかけに


この日の会場は、講談社新館の大きな会議室。開場と同時に、緊張の面持ちの受講者たちが席に着きはじめました。みなさんの装いはジャケットを着用している人もいれば、エレガンスなワンピース姿の人もいて、おしゃれレベルの高さがうかがえます。これらの装いの秘密は、講義の後半で明らかに…

定刻となり、まずは編集部・大森の挨拶から。

「ミモレがはじまって3年半。もっとみなさんのためにできることを考えた結果、ミモレ大学という形になりました。自分を知る、社会を知る、自分の未来を知ることで、少しずつでも変化が起こればいい。日本の女性が人生を死ぬまで楽しめるようになったらいいなと思っています」

と、ミモレ大学開講への思いを語りました。そして、大森が「アイスブレイクをしましょう!」と受講者に提案。アイスブレイクとは、初対面の人同士が、その緊張をときほぐして場を和ませるための手法のこと。数分間、隣の席の人と自由に話すことになりました。突然賑やかなおしゃべりが始まり、緊張した空気が漂っていた会場の空気が一気に和らいでいきました。

隣の人と話をして、お互いの緊張を解く「アイスブレイク」実践中!


人生100年時代を明るく、楽しく生きるために
一番大切なこととは?


軽く雰囲気がほぐれたところで登場したのは、美容研究家の小林照子さん。凛とした立ち姿に、張りのある声。小林さんが昭和10年生まれの83歳で、今も現役で仕事をしていることを伝えると、受講者のどよめきの声が!

よく通る声で、一人ひとりに語りかけるように話す小林さん

小林さんの講演テーマは「人生100年時代の未来を創る 小林照子という生き方」。コーセーで35年間、商品開発や教育を担当し、56歳で独立。その後、20年以上にわたってあらゆるビューティコンサルタントビジネスに携わり、後進の育成にも力を入れる小林さんの半生を振り返り、そこで小林さんが得た貴重なエッセンスをお話してくれました。

小林さんの人生は幼少期から波乱万丈。3人の母と2人の父という複雑な家庭環境に生まれ育ち、全員から「私が本当の親」と吹き込まれたそう。当然のことながら戸惑いを見せますが、そこでの気付きは、「信じることは自分の中にある」という“芯”。そのことが今後、小林さんが周囲の声や既存の価値観に振り回されることなく、新たな時代を切り開いていく礎となりました。

第二次世界大戦中の疎開、東京での美容学校時代、コーセー入社後の美容部員時代、子育てと仕事の両立、数々のヒット商品を飛ばした商品開発時代、コーセーに在籍したままで開校したメーキャップスクール時代……、どの経験も一つとして無駄なものはなく、全てを糧にして、前例のないことにも意欲的に取り組んでいった小林さん。そんな小林さんにとって仕事とは?

「仕事には2つあります。1つはライスワーク。これはご飯を食べていくためのもの。『う〜ん』と思う仕事を受けることもありました。そしてもう一つはライフワーク。こちらは世の中に必要なことのために働くこと。ここからお金を得ようとは思っていません。会社を回すため、社員や自分、家族を幸せにするためにお金を生み出すのは絶対に必要なことですが、必要以上にはいらないんです」

83年の歩みをぎゅっと1時間に凝縮。次から次へと小林さんの挑戦は続きます

その言葉どおり、メイク技術を多くの人に伝え、美容を学びながら高校卒業資格を取得できる学校を開校し、亡くなった人に化粧を施す「エンゼルメイク」の普及に力を入れるなど、ビジネスの枠組みを越えた、社会貢献を続けてきました。そして、更年期を乗り越えて、今もなお女性としての魅力を保ち続けるヒントを教えてくれました。

「誰かのためではなく、自分のために生きる」

美しくあることを忘れず、自分の芯を持ち続けることが、人生100年時代を明るく、楽しく、充実したものにしてくれる。そのことを体現している小林さんを前に、受講者は惜しみなく拍手を送り続けていました。

受講者の方から届いた感想PICK UP!

「『自分のため』という考え方をすることで、周りにもおだやかに、優しくなれるということを教えて頂いた気がします」

「得た事を社会のために投じていらっしゃる姿にとても感銘を受けました。私もこれから、そんな生き方を目指したいと思います」

「80代のパワフルな小林さんを見ているだけでもパワーをもらい、まだまだと思わせてもらいました。更年期も楽しむぞ」



仕事服にトレンドは一切いりません!
みんなの悩みを一刀両断


続いて登壇したのは、第一期でも講師を務めたOens代表兼イメージングディレクターの髙橋みどりさん。バーニーズ ニューヨーク ジャパンの宣伝部 ジェネラルマネージャー、エストネーションの立ち上げに携わったのち独立。PR、マーケティング、店舗プロデュース、講演などマルチに活躍する日本のファッション業界の第一人者の一人です。凛とした立ち姿の髙橋さんは開口一番、

「一期目は毒舌だったと言われましたので、今回はひかえめに、やさしくいこうと思っています(笑)」

はきはきとした口調の髙橋さん。迷いがない言葉の数々は、受講者にストレートに刺さります

今回の講義テーマは、「やりたい仕事を手に入れる“装いの仕事学”」。仕事柄、「仕事服ってなんですか?」「トレンドはどう入れたらいいですか?」「オンとオフで使える洋服は?」といった質問を必ず受けるという髙橋さんは、

「仕事服にトレンドは一切いりません」

とバッサリ! そもそも仕事服とは、「働く時に自分が何をするか? という目的があるもの」。そこにトレンドや自分のおしゃれは必要ないと断言。

「オンとオフで使える服なんて、仕事服じゃありません。目的に合わない部分が出てくるからです。仕事服とは、目的のほかに、どんな相手と会うか、自分は何をしなくてはならないのか、といったことに合わせて選ぶものだからです」

冒頭から小気味よく、きっぱりとした発言が続き、圧倒される受講者。それと同時に、みるみるうちに髙橋さんの話に引き込まれていきます。

他によく受ける質問として髙橋さんが挙げたのは、「どんなお店でいくらくらいのものを買えばいい?」ということ。年齢を重ねるにつれ、あまり安っぽいものを着るわけにはいかないし、変に若作りしているように思われるのも嫌だし、以前よく買っていたブランドの服が似合わなくなったりと、悩みが増えていくものです。

「日本人は若い頃からブランド物のバッグを持っています。でも、N.Y.では分不相応な持ち物は馬鹿にされます。仕事上のポジションが上がるごとにいい服やバッグを買うことができるようになる。だから仕事を頑張れるんです」

髙橋さんは、自分が買う服やバッグの価格帯についても、手取り給料を基準にした、明快な目安を教えてくれました。例えば月収50万円の場合、スーツは20%の10万円。インナーのシャツはそこからさらに20%の2万円。バッグならスーツの50%に当たる5万円で、スーツより高いものは持たないこと。靴はバッグの50%となる2万5千〜3万円。(※ミモレ連載「“身の丈にあった仕事服”を選ぶための黄金ルール」もご参照ください)。説得力のある数字に、受講者は一同納得です。

受講者を壇上に上げ、
「自分がやりたい仕事」を実現させるコツを伝授


後半は「ファッションで自分を伝えるプレゼン術」というワークショップ。実は受講者たちには宿題が出されていました。それは、「自分がやりたい仕事、ポジションの服で来る」ということ。それで、受講者たちはそれぞれが考える仕事服を身にまとって講義を受けていたというわけです。

「我こそは、という人はいませんか?」という髙橋さんの呼びかけに、怖気づく(?)受講者たち。そこで髙橋さんはバンバンと指名していきます。「毒舌は控えめに」と言いつつも、いうべきことははっきり言う髙橋さん。

壇上に受講者を上げ、「なりたい自分」になるための仕事服ファッションのアドバイスを行う髙橋さん

「ヒールをあわせるべきかなと思ったのですが、歩きやすさを優先しました」
「自分の理由で服や靴を決めるべきではありません」

「白いシャツで清潔感を出しつつ、女性らしさや品を出したいと思って」
「白いシャツはぜひ仕事の場で着てほしいアイテム。白いシャツに黒いスカートやパンツは合わせやすいし、すっきりとした大人っぽい雰囲気を出せるけど、ちょっと強く見えてしまいます。そんなときは、3色ルールを覚えておいてください。白と黒を混ぜるとグレーになりますよね。靴やバッグ、アクセサリーにグレーを取り入れると女性ならではの柔らかい雰囲気になりますよ」

壇上に登ってみんなの前で、自分が目指す仕事やあるべき姿をプレゼンする受講生一人ひとりに、いいところは褒めつつ、的確かつ実用的なアドバイスをする髙橋さん。目的のある仕事服が自分を律し、相手や仕事にいい影響を及ぼすことを教えてくれました。

受講者の方から届いた感想PICK UP!

「厳しいコメントにも愛があり、説得力があるのでストンと腑に落ちました。仕事服であれこれ悩む時間が解決できそうです。それで浮いた時間を他のことに使えるかも」

「服を購入する際、どうしても汎用性を求め、休日にも着用できる物を買ってしまいます。実際は着回しがうまくできていなかったのですが。みどりさんの「仕事着論」を聞いて納得&思考が整理されました!」

「年を重ね、楽な方、自分に都合のよいものをセレクトして着ていた事に気づきました! もう少し服を選ぶことに向き合ってもっとちゃんとしよう! と思わせて頂きました。ありがとうございました」

第一回目の講義の後は、場所を移して懇親会に。全4回、楽しんで学んでいきます!

6月23日からスタートする京都校は、ただいま追加募集中です。京都校受講の方は、今回を始め東京の授業も動画でご覧いただけます。ぜひ下記よりご応募ください。

取材・文/吉川明子 撮影/柳田啓輔(編集部)
構成/川端里恵(編集部)

 

<追加募集のお知らせ>
京都校受講の方は、東京校の授業も動画でご覧いただけます。

【京都校】

テーマ:100年時代のキャリアメイク講座
開催地:ワコールスタディホール京都(京都府京都市南区西九条北ノ内町6 ワコール新京都ビル)

講義回数:5コマ(全2日間)

開催日:6月23日(土)、7月28日(土)

時間:
12時30分受付開始 13時〜授業開始 16時ごろ終了予定(授業によって多少異なります)​

金額:39800円(税込)

予定生徒数:100名
応募条件:年齢、 性別不問。 ※ただし、 ミモレの会員登録が必要です。
応募方法:6月18日 11:59締め切り ※希望者多数の場合は抽選になります。
当選の場合は19日までに順次にご連絡いたします。
ご入金締め切り:6月21日 11:59締め切り

※未入金の場合はキャンセルとさせていただきます。

下の応募ボタンからご応募ください
みなさまと学びをご一緒できること楽しみにしております!

<お申込み上の注意点>
1.参加希望者多数の場合は抽選とさせていただきます。当選・落選のご連絡は、別途「開校までのスケジュール」をご覧ください。
2.ご入金後のキャンセルはお受けいたしかねます。登録解除の場合も、入金後の受講料は返金されませんのでご了承ください。
3.お申し込みの際にはミモレへの会員登録(無料)が必要となります。ミモレの会員でない方は下記の「応募する(会員登録をされる方)」ボタンから、ご登録ください。


お問い合わせ先:mimollet-univ@kodansha.co.jp

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